薬局エリアマネージャー補佐が語る、薬局経営で利益を取りこぼしやすい点の改善ポイントと対策

    

  

編集部より

「Z世代の新入社員とどう接すればいいのか」「自分の研修時と同じように接したら短期離職してしまうのでは」そんな新人育成や離職防止の悩みに、株式会社コントレール代表 ビジネスマナー研修講師の人見 玲子さんが答えます。

   

執筆/人見 玲子 (ビジネスマナー研修講師/キャリアコンサルタント)

編集/メディカルサポネット編集部

   

   

   

グラフ:サービス種類別介護費用額の推移

    

     

「イマドキの新入社員のことはよくわからない」「新入社員にどう接すればいいのか戸惑う」という声をよく耳にします。ただ、新入社員もあなたの職場の大切な仲間の一人。1日も早く仕事に慣れ、戦力となってもらうためにも、コミュニケーションの取り方を考えてみましょう。

     

       

1. 新入社員の「特徴」 時代背景とその影響    

新入社員の皆さんにはどのような特徴があるのでしょうか。彼らに影響を与えたと考えられる時代背景をひもといてみましょう。

  

特徴1「現実主義」

2008年:アメリカのリーマン・ブラザーズが経営破綻、世界的金融危機に陥る(大卒:7歳、高卒:3歳)

2011年:東日本大震災(大卒:10歳、高卒:6歳)

→以降、慢性的な不景気や大規模自然災害を目の当たりにしている影響か「現実主義」な側面があります。

   

特徴2「デジタルネイティブ」

2010年頃~:スマートフォンが日本で普及する(大卒:9歳、高卒:5歳)

→生まれたときからインターネット(やそれに接続可能な環境)があり、同時期にSNSやYouTubeも広まったため、情報収集力や発信力があります。

    

特徴3「自分らしさを大切にする」

2015年:SDGsが国連総会で採択される(大卒:14歳、高卒:10歳)

→環境問題、人種差別、LGBTQ差別などに関心が高く、多様性を自然に受け入れることができ、自分らしさを大切にする傾向があります。

    

     

2. 新入社員の「仕事観」

3つの調査結果から、新入社員の「仕事観」の傾向を知り、コミュニケーションに活用しましょう。

    

仕事観1:理想とする将来の自分像

マイナビが21年卒~23年卒の男女へ行った調査では、「理想とする『将来の自分』像」を17の項目から選択させると、23年卒男子では「一生食べていける安定した仕事を持つ」が1位となりました。仕事に安定を求めている傾向が見てとれます。

女子では、「愛する人と結婚して子どもができ幸せに暮らす」が21年卒は約4割でしたが、23年卒になると3割程度に。「一生食べていける安定した仕事を持つ」は23年卒にかけて増加傾向にあります。

また、男女ともに「自分の好きな仕事を一生続ける」が3位にあり、仕事を選ぶ際に「好きなこと」を仕事にしたいという価値観があるようです。

     

図1:理想とする将来の自分像

理想とする将来の自分像

理想とする将来の自分像

出典:マイナビ「2023年卒 大学生のライフスタイル調査」

   

仕事観2:人生において優先度の高いもの

人生において優先度の高いものとしては、男女ともに「仕事」の割合が少なく、「家族」や「自分」の優先度が高いようです。

   

図2:人生において優先度の高いもの

人生において優先度の高いもの

出典:マイナビ「2023年卒 大学生のライフスタイル調査」より抜粋して作成

   

つまり、経済的に安定することの重要性はしっかり理解しつつ「好きな仕事を一生続ける」ことを理想とするが、優先度はあくまで「家族」や「自分」。仕事は安定性を維持するための“手段”と捉え、「仕事」の優先度は低くなっていると考えられます。

   

仕事観3:理想の上司・先輩

続いて、理想とする上司・先輩像はどんなものが挙げられているでしょうか。

「仕事について丁寧に指導する上司・先輩」は、2012年調査時から1位ですが、その割合は年々高くなり、2022年には大幅に上昇して過去最高を記録しています。続いて「言動が一致している上司・先輩」、「仕事の結果に対するねぎらい・ほめる言葉を忘れない上司・先輩」になります。

その一方で、2012年・2014年に数値の高かった「場合によっては叱ってくれる上司・先輩」や「仕事の結果に対する情熱を持っている上司・先輩」は、大幅に減少しました。

   

図3:理想の上司・先輩

出典:一般社団法人日本能率協会「2022年度新入社員意識調査」

      

    

    

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