2023.09.28
3

■NEWS 次期薬価制度改革で関係業界から意見を聴取―薬価専門部会

メディカルサポネット 編集部からのコメント

先週、中央社会保険医療協議会薬価専門部会で、来年の薬価改定について関係団体の意見聴取が行われました。その中で、製薬企業の団体は新薬収載時に欧米並みの薬価が設定できる仕組みの導入や、市場拡大再算定の見直しなどを要望し、日本医薬品卸売業連合会(卸連)は、薬価20円未満の医薬品(流通するだけで不採算となってしまう品目)の値上げを求めました。

       

中央社会保険医療協議会薬価専門部会は9月20日、次期薬価制度改革について関係業界から意見を聴取した。この中で製薬団体はドラッグ・ラグ/ロスの解消に向けた対応として、新薬収載時に欧米並みの薬価が設定できる仕組みの導入や、市場拡大再算定の見直しなどを要望。日本医薬品卸売業連合会(卸連)は、流通不採算品となっている薬価20円未満の品目などの薬価引き上げを求めた。

  

日本製薬団体連合会、米国研究製薬工業協会、欧州製薬団体連合会の製薬3団体は、ドラッグ・ラグ/ロスを解消するための薬価制度改革として、(1)革新的新薬を迅速に導入するための薬価算定、(2)有用性加算などの評価の拡充、(3)「新薬創出・適応外薬解消等促進加算」(新薬創出等加算)の見直し、(4)市場拡大再算定の見直し―の4項目を提言した。

  

■製薬団体は欧米並みの薬価設定が可能になる仕組の創設を要望

  

(1)では、先駆加算に準じた補正加算の新設や、海外で想定される価値評価を踏まえた価格調整の実施など、薬価収載時に欧米並みの価格設定が可能になる仕組みの導入を要望。(3)では新薬創出等加算について、①品目要件に医療上の必要性が高い小児用医薬品などを追加、②企業指標・企業区分を撤廃して薬価を維持できるようにする―ことなどを求めた。(4)では市場拡大再算定について、対象品の薬理作用類似薬を「類似品」として連座的に薬価を引き下げる「共連れルール」の廃止などを改めて要望した。

  

一方、卸連は、薬価20円未満の品目と安定確保すべき医薬品の薬価引き上げを検討するよう要請。その根拠として、①限定出荷量全体の86.2%を薬価が20円未満の品目が占め、その中にはコロナ禍で不足した解熱鎮痛薬・鎮咳去痰薬も含まれる、②安定確保すべき医薬品(基礎的医薬品や安定確保医薬品)の多くで流通コストが納入価格を上回り、流通不採算品となっている―ことを示した。

                                

<広告>マイナビの医療・薬剤・介護関連人材紹介サービス問合せはこちら   

       

 出典:Web医事新報

     

メディカルサポネットの

"オリジナル記事"が読み放題・

"採用に役立つ書類"のダウンロードも

   

ログイン(既に会員の方)

  •  採用のご相談や各種お問合せ・資料請求はこちら【無料】

この記事を評価する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOP