2022.05.13
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vol.1 介護職員の退職理由と転職活動事情・時期を徹底分析!

5分で読めるポイント解説 介護職労働実態調査

慢性的な人手不足と、高い離職率に悩む介護業界。介護職員の中には転職を繰り返す方や異業種への転職を検討する方が多いのが事実です。では、どのようなことが理由に退職を決断し、いつから転職活動を行うのでしょうか。当記事では「マイナビ介護職」のご登録者を対象に、労働実態調査を実施し、その調査結果をまとめた「介護職白書2021年度版」のデータをもとに詳しくご紹介します。
編集・構成/メディカルサポネット編集部

vol.1 介護職員の退職理由と転職活動事情・時期を徹底分析!5分で読めるポイント解説 介護職労働実態調査

 

以下は「介護職白書2021年度版」における、退職・転職動向に関する調査結果です。

退職を考え始めたきっかけ・理由

介護業界の仕事は高齢者の生活を支える重要な役割を担う一方で、「精神的・肉体的につらいと感じることがある」という意見を多く耳にします。退職を決断する理由は人それぞれだと思いますが、具体的にどのようなことが理由として挙げられるのでしょうか。

 

 

vol.1 介護職員の退職理由と転職活動事情・時期を徹底分析!5分で読めるポイント解説 介護職労働実態調査

 

 

退職を考え始めたきっかけ・理由を尋ねたところ、「人間関係に関する理由」が 51.6%と最も多く、次いで「給与条件(年収・月収・手当・賞与など)に関する理由」45.6%、「仕事内容・やりがいに関する理由」38.8%、「勤務時間・勤務体系(交替制度・オンコール回数など)に関する理由」21.6%、「休日・休暇に関する理由」15.3%、「勤務地・通勤距離に関する理由」14.2%、「健康上の理由」13.9%が上位に挙がりました。

 

では、人間関係の悪化を防ぐために管理職は部下にどのような工夫や制度を職場で行っているのでしょうか。本調査の自由回答欄には「上司がこんな工夫をしてくれて嬉しかった」「現在の職場でこんな取り組みをしている」など、職員からのさまざまな声が寄せられました。実例をいくつかご紹介します。

 

性別 年代 回答
女性 30代 2 ヶ月に1 度上司とマンツーマンで話す機会があった。
男性 40代 上司がこまめに職員個別の悩み相談の時間を作ってくれる。
男性 30代 この日は正職員と非常勤問わず入れるか入れないかなど、施設内で垣根越えてシフトを埋めるような職員体制。
女性 50代 忘年会、新年会、暑気払いなど職場を離れた集まりがあり、ゆっくり話す機会があったこと。
男性 60代以上 他の病棟の人達と合同で食事会が会社負担で行われ、月に数回合同の勉強会が開かれていた。
女性 30代 上司からの定期連絡がある。メッセージアプリなどで状況を聞いて心配してくれる。
女性 40代 休憩室で悪口を言わないルール。職員同士で指摘したりせず、上司に報告して上司から指導する。
女性 50代 ユニットの申し送りノートの活用。
女性 40代 職員同士がお互いに体調面を気にし合い、体調不良の時は業務を交代するなどをしている。
女性 40代 公私を分けて感情的にならない。ベテランや上司の意見だけでなく新人の意見も取入れてくれる。

 

 

  ワンポイントアドバイス日々の業務を遂行するうえで「チームで連携を取って業務を円滑に進められているか」「人間関係に悩みはないか」を職員へ定期的に聞くようにしましょう。ストレスを抱えながらの業務は大きなミスやクレームにつながるリスクがあります。職員が抱える悩みを一つひとつ解決していくことで、職場環境が改善され、退職リスクを防ぐということにも繋がります。

  

  

退職をする方は何月が多い?いつから転職活動を開始している?

団塊の世代が後期高齢者に突入し、2055年には75歳以上の人口が全体の25%と以上になるとされています。介護職の需要が高まる一方で、退職する方も多いのが現状です。では、何月に退職を希望する職員が多く、いつから転職活動を開始しているのでしょうか。

 

 

 

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