2022.11.21
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―速報―国家公務員看護職の昇給基準が変わる 
~人事院規則がついに改正!~

“画期的な改正”と評価した日本看護協会

「看護職の給与は上がりにくい」

 

長年の課題だった看護職の賃金体系が2023年4月1日から変わることが明らかになりました。 

11月18日、人事院は国家公務員医療職俸給表(三)の級別標準職務表を改正する人事院規則を公布(施行は令和5年(2023年)4月1日)しました。

 

―速報―国家公務員看護職の昇給基準が変わる~人事院規則がついに改正!~     

これを受けて同日、日本看護協会は声明文を発表し、以下の見解を示しました。

医療職俸給表(三)は、歴史的な経緯から、国のみならず、自治体立・公的、民間と、広範な医療機関の看護職員の賃金制度・賃金水準に一定の影響を及ぼしている。公的価格評価検討委員会の場において人事院が今回の改正の検討に着手していることが明らかとなった際(本年 8 月 30 日)には、同委員会の増田座長が「看護師に係る国家公務員俸給表標準職務表改正後には、厚生労働省から医療関係団体に対して、国家公務員における見直し内容を踏まえつつ、看護師のキャリアアップに伴う処遇改善の推進を検討するよう、要請してほしい」旨の発言をされている。このたびの改正、そして今後行われる厚生労働省からの要請を契機に、医療関係団体をはじめ病院設置者各位のご理解をいただき、より多くの看護現場で、看護の専門性と役割の重要性に見合った賃金体系の導入と処遇改善が進むことを期待する。

 国家公務員医療職俸給表(三)級別標準職務表の改正に関する日本看護協会の見解」より抜粋

    

看護師のキャリアアップに伴った処遇改善で、脱“寝たきり給与”へ

今回の改正は、「公的価格評価検討委員会の『中間整理』(令和3年12月)において『すべての職場における看護師のキャリアアップに伴う処遇改善のあり方について検討すべき』とされたことを踏まえ、国家公務員の看護師について職務の実態等を踏まえた改善の必要性を検討され、管理的立場にある看護師や特に高度の知識経験に基づき困難な業務を処理する看護師について、キャリアアップに伴い、より高い職務の級に昇格できる環境整備を図る」ことを受けて実現しました。

  

改正のポイントは以下の2点にあります。

     

・看護師長クラスが副部長クラスの職務級(4級)に

・特に高度の知識経験に基づき困難な業務をするスタッフ看護師が師長クラスの職務級(3級)に

    

―速報―国家公務員看護職の昇給基準が変わる~人事院規則がついに改正!~ 高度な専門性や能力を有する人材の活躍をより一層支援するための給与制度改正(概要) より引用   

 

これは「寝たきり給与」とも言われる看護職の賃金体系が動く大きな一歩と言えます。今回、一般看護職の職務級の変更はありませんが、今後も継続的な働きかけによりさらなる改正が実現する可能性があります。

   

医療職俸給表(三)は、全国の6割の病院が看護師の給与の作成にあたり参考にしているとされることから、この変更が多くの病院の賃金体系によい影響を与えることが期待されます。

 

メディカルサポネットでは、今後も看護職の処遇改善についてお伝えしていきます。

 

 

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