2022.09.02
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外国人介護士が働く中で起こりうる、文化ギャップやすれ違いの解決方法

【Q&Aで解説!】外国人介護士が働く中で起こりうる文化ギャップやすれ違いの解決方法

 

執筆者:馬淵敦士

 

はじめまして。「かいごの学校 ベストウェイケアアカデミー」学校長の馬淵敦士と申します。

普段は介護の資格取得に向けての指導、ケアマネジャー・介護福祉士の受験指導を行っています。また並行して、大学院等で「介護人材不足解消」に向けた研究をしています。

 
外国人介護士が介護施設で仕事をはじめるには様々なハードルがあり、その大きな要因が文化の違いです。

そこで、外国人介護士が働く介護施設において起こりうるギャップやすれ違いについて、事例などを交えてお伝えしたいと思います。

現在お悩みの方や、これから外国人介護士と一緒に働こうと考えている方に、ぜひ役立てていただければと思います。

  

外国人介護士と「伝わる」コミュニケーションをとる3つのポイント

外国人介護士と「伝わる」コミュニケーションをとる3つのポイント
「外国人」というイメージから、外国人介護士に対して「コミュニケーションをとるのは難しいのでは」「言葉が伝わらないのでは」と先入観を抱いていませんか?ちょっとしたポイントをおさえれば、コミュニケーションをとることは難しいことではありません。 今回は、外国人介護士に伝わるコミュニケーションについて [...]

 

外国人介護士とのすれ違いは、「文化の違い」からも生まれる

日本と諸外国では、時間の考え方や食事など、文化が違います。そのため、外国人介護士を受け入れた際に、外国人介護士が戸惑ったり、業務上でのすれ違いが生じたりすることがあります。

Q外国籍労働者が入社後に働くにあたって、課題となっている点はありますか。(複数回答あり)

外国人採用に関する調査結果報告書

2019年外国人採用に関する調査結果報告書|マイナビグローバル 

マイナビグローバルが過去に調査したアンケートによると、コミュニケーションに苦労すると答えた人は全業種で36.8%、介護を含む「医療・福祉」の分野では46.7%が「はい」と回答しました。この「コミュニケーション」には日本語能力の問題だけではなく、文化の違いによるミスコミュケーションも多く含まれています。

まずは文化の違いによる「すれ違いがある」ということを認識し、それを減らす工夫をすることが、外国人介護士の受け入れを成功させるポイントだと考えます。
 

介護施設が外国人介護士を採用した理由は?受け入れ施設の声と採用市場を解説

介護施設が外国人介護士を採用した理由は?受け入れ施設の声と採用市場を解説
高齢化で介護ニーズが高まる一方、介護業界でも他業種や同業他社と人材獲得競争に迫られています。そのような背景の中、介護分野での外国人に対する期待は高まっており、政府は外国人介護士受け入れの法的枠組みを拡大してきました。2020年10月現在、介護に関連する在留資格は4つとなり、雇用ルートも広がりつつ [...]


  

ここからは、外国人介護士の受け入れ施設に聞いたよくあるすれ違い事例を、Q&A形式でご紹介します。改善のポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
   

受け入れ施設からの質問(1)時間編

受け入れ施設からの質問(1)時間編

 

Q:業務やミーティングの開始時刻などに遅刻をしてくることがあります。その都度指導をしていますが、なかなか直りません。どのように指導すればいいでしょうか?

A:まずは時間に遅れてくる背景を確認しましょう。

世界には、時間を守る習慣がなく、30分以上遅れるのは当たり前という国もあります。そういった場合は悪気があって遅れてくるのではないということを、施設側が理解してあげましょう。これを理解せずに怒ってしまうと、ミスコミュニケーションになってしまいます。また、突発的な業務が発生したなどの理由で遅刻しているのかもしれません。まずは遅れてきた理由を優しく聞いてあげることも大切です。

 

なぜ時間を守るのか、守らないとどういった支障がでるのかといった理由を具体的に説明すれば、相手の理解を得ることができます。このとき、単に「遅刻はいけません。時間を守ってくださいね」などといった抽象的な指示では伝わらないので注意が必要です。

 

人の習慣を変えるのは難しいものです。毎日のスケジュールを随時確認する・時間前に声掛けをするという支援をしてみてください。

  

 

 

 

  

外国人採用サポネット

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