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2021.10.14
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“現場重視”と“先駆的な取り組み”で介護事業をリード

介護事業者インタビューvol.4 SOMPOケア株式会社

 

編集部より

SOMPOホールディングスが、介護事業に本格参入したのは2015年。同年にワタミの介護、翌年にはメッセージを買収したことに始まり、高齢者住宅運営居室数で一躍首位となりました。そして、両者は2018年に合併。同社の特徴は、高齢者やその家族の多様なニーズに応える幅広いかつ高品質の介護サービスの提供にあります。また、近年は人材育成への注力、処遇改善による介護職の地位向上、独自制度「介護プライドマイスター」の創設など、多くの取り組みにより、介護事業をリードしています。介護事業参入からこれまでの成長の軌跡、今後の事業展開について、代表取締役社長の遠藤 健さんにお話を伺いました。

 

取材・文/松崎 純子(元新聞記者/介護ライター)

撮影/和知 明(株式会社BrightEN photo)

編集・構成/メディカルサポネット編集部

 

 

 

遠藤 健(えんどう・けん)
SOMPOケア株式会社 代表取締役社長

1976年早稲田大学卒業、安田火災海上保険(現・損害保険ジャパン)入社。同社専務、ジャパン保険サービス(現・損保ジャパンパートナーズ)社長などを経て、2015年12月SOMPOケアネクスト社長。2017年6月SOMPOケアメッセージ社長を兼任。2018年7月にグループ傘下の介護事業会社4社が合併した、新生SOMPOケアの社長に就任。

 

 

  

大規模研修センター開設により「現場任せ教育」から脱却

 

――2015年に介護事業に本格参入されてから、人材育成に注力されてきたそうですね。

 

2015年12月の社長就任当時から、「現場を把握すること」と、「離職率低下に取り組むこと」の2つに注力してきました。私は損保時代から「とにかく現場重視」という信念を持っていましたので、運営している施設をすべて訪問しました。介護事業の現場が抱えるさまざまな問題を、そこで働くスタッフからできるだけヒアリングし、コミュニケーションを図りたいと考えたからです。

 

また、社長就任から約4カ月後の2016年4月には港区の芝浦に、2018年4月には大阪に研修センター「SOMPOケア ユニバーシティ」をオープンしました。ここでは、運営する高齢者施設の各ブランドの居室や、多種多様なトイレ・浴室に加え、和室や段差のある玄関といった在宅訪問時の自宅など、実際の介護現場を再現しています。

 

――研修センターを開設した背景にはどのようなことがあったのでしょうか?

 

ケア手法などにおいて2社でばらつきがあるので統一していきたかったという理由もありますが、そもそも、介護現場での研修というと、先輩スタッフによるOJTが一般的でした。しかし、先輩スタッフ自身が、後輩スタッフを指導するための教育を十分に受けていない、というケースも多くありました。さらに教育する側も現場業務に入りながらですから、しっかりと腰を据えた形での教育は難しいにもかかわらず、スタッフ教育は現場任せになっていました。

 

そこで、教育研修部を増員し、新入社員向けの研修に加え、マネジメント層の研修や栄養マネジメント研修など、プログラムの充実を図り、新人教育からベテラン社員研修まで実技や理論を学ぶ環境を創出するためにSOMPOケア ユニバーシティをつくりました。

 

SOMPOケア ユニバーシティでの研修の様子(写真提供:SOMPOケア株式会社)

 

また、13日間だった新卒社員の入社時研修を、2020年度から6カ月にしました。中途採用者にも9日間の入社時研修を設けているほか、新卒・中途ともに入社後のフォローアップ研修も充実を図り、希望や適性、成長に合わせて、中長期で多様なキャリアプランを描けるような体制にしました。

 

現場任せだったOJTを、SOMPOケア ユニバーシティで一堂に会して行うことで、ケアの一元化や同期の絆が生まれるなどの良い効果もあります。また、このように充実した研修を行うことにより、離職率が低下するなど目に見えて効果が出ています。

 

介護業界では、民間事業者における正社員の平均離職率は20%近い。10人採用したら2~3人辞めていくのが当たり前というのが実情でしたが、これまで取り組んできた努力の甲斐もあって、弊社2020年度の全正社員離職率は約11%。2年~3年前までは、退職者補充のために毎月約200名を中途採用する必要がありましたが、現在は80名ほどとなっており、離職率低下が好循環となっています。

 

今後は、同業他社や一般向けにもSOMPOケア ユニバーシティの情報を発信し、介護事業に携わる多くの人が利用できる場となることを目指します。

 

SOMPOケアが変える介護職の未来

 

――介護職の社会的地位向上を目指し、職員の処遇改善にも尽力されていらっしゃいます。

 

 

 

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