2023.04.13
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ケアマネはなぜ人手不足に?ケアマネと介護業界の課題を基本から解説

介護の架け橋「ケアマネ」が不足中

ケアマネはなぜ人手不足に?ケアマネと介護業界の課題を基本から解説

  

 

編集部より

自宅で介護サービスを利用する人のケアプラン作成を担うケアマネージャー(ケアマネ)は、事業所にとって欠かせない存在です。しかし、2018年に受験資格が厳格化し、合格者数が減少したことなどを背景に、人手不足の状態が続いています。

この記事では、ケアマネの仕事内容や受験要件などの基本情報と、ケアマネ不足の現状、課題についてご紹介します。

 

編集/メディカルサポネット編集部

 

目次

  • 1.  ケアマネは介護を受ける人と介護サービスをつなぐ架け橋的存在
  • 2.  ケアマネの業務内容とは?
  • 3.  ケアマネの仕事のやりがい
  • 4.  ケアマネになるために必要な資格
  • 5.  ケアマネの人手不足は、試験の難度の高さが原因
  • 6.  ケアマネの処遇の改善と業務負担の軽減が急務
  • 7.  ケアマネの採用は人材紹介サービスで

 

ケアマネは介護を受ける人と介護サービスをつなぐ架け橋的存在

ケアマネージャーは、「ケアマネ」と略されることも多いですが、介護保険制度上の正式名称は「介護支援専門員」といいます。要介護者・要支援者がその人に合った介護保険サービスを受けられるように、ケアプラン(サービス契約書)の作成を行い、市町村とサービス事業者、本人、家族との連絡調整もする専門職です。

主な職場としては、居宅介護支援事業所や特別養護老人ホームなどの施設、地域包括支援センター、介護用具のレンタル事業などを展開する民間企業などが挙げられます。

 

ケアマネの上位資格である主任ケアマネージャー

主任ケアマネージャー(主任介護支援専門員)は、ケアマネの上位資格で、「主任ケアマネ」と略します。ケアマネとして通算5年(60ヵ月)以上の実務経験など、地域によって定められた条件を満たした人が、主任介護支援専門員研修を受講することで認定されます。

 

主任ケアマネは、一般のケアマネを束ねるマネージャー職であり、主に新人ケアマネの指導や育成、コンサルティングなどを行います。2021年3月施行の改正介護保険法で「居宅介護支援事業所の管理者は、原則主任ケアマネでなければならない」と改訂されたことを受けて、現在、その重要性とニーズが再認識されている状況です。

 

 

ケアマネの業務内容とは?

ケアマネの業務内容は多岐にわたりますが、所属先によっても違いがあります。所属する施設ごとのケアマネの業務内容について見ていきましょう。

     

居宅介護支援事業所におけるケアマネの業務内容

居宅介護支援事業所とは、要介護認定者が自宅で自立した生活を送るために、居宅サービス計画書(ケアプラン)を作ったり、介護サービス事業者との調整などを行ったりする事業所のことを指します。

居宅介護支援事業所に所属するケアマネは、在宅で生活している介護保険サービス利用者の自宅に足を運び、利用者本人とその家族へのヒアリングを行って、ケアプランを作成。さらに、介護サービス事業者や介護用品のレンタル事業者などと連絡をとり、ケアプランをスムーズに実行できるように調整します。サービスの利用が始まったら、定期的にケアプランの見直しや変更を行います。

担当件数は、利用者35人に対しケアマネ1人が基準とされており、40人を超えると介護基本報酬が減少します。

 

老人ホームにおけるケアマネの業務内容

老人ホームなどの施設に所属するケアマネは、施設利用者のケアプランを作成するのが仕事です。入所者やその家族と面談を行い、サービス担当者との会議などを経て、ケアプランを作成。入所者と家族に対してその内容を説明し、以後は入所者の介護状況をモニタリングして、ケアプランの見直しや変更を行っていきます。

特別養護老人ホームの場合、利用者100人に対してケアマネを1人配置することが必要です。

  

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