2019.03.12
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CTなど高線量の医療機器、20年度より線量記録義務化―厚労省検討会

メディカルサポネット 編集部からのコメント

厚生労働省は2019年1月9日から2月7日にかけて医療法施行規則の改正規定に関するパブリックコメントを募集しました。診療用放射線の利用に係る安全管理に関する意見も多数あり、医療被ばくの最適化についての関心の高さが伺えます。CT検査であっても、被ばく線量の高い検査を実施する場合や、反復的に行うことにより確率的影響を及ぼす線量レベルに達しうる検査は、被ばく線量が相対的に高くなります。被ばく線量の記録は、その後患者が別の医療機関での受診時に活用することになります。

 

厚生労働省は11日、医療法施行規則の一部改正について官報で省令公布・告示した。医療被曝の線量が相対的に高いCTエックス線装置などの放射線診療機器の線量の記録を義務付ける。2020年4月より施行する方針。

 

患者等の医療被曝は医療技術の進歩とともに世界的に増加傾向にある。特に日本の放射線診療機器数や患者1人当たりの被曝線量は諸外国に比べ高く、線量の最適化が課題となっている。しかし、現行の医療法では、医療放射線の安全管理に関する規定がない。 

 

改正省令・告示では、放射線診療機器を備える病院・診療所の責任者に対し、CTエックス線装置、透視用エックス線装置、診療用放射性同位元素・陽電子断層撮影診療用放射性同位元素を用いた検査について、医療被曝の線量記録を義務付けるとした。放射線診療に従事する医師や放射線技師などを対象とした研修の実施も求める。

 出典:Web医事新報

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