2018.12.03
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アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の愛称を「人生会議」に決定―厚労省

メディカルサポネット 編集部からのコメント

自らが望む人生の最終段階における医療・ケア=アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の愛称が「人生会議」に、11月30日(いい看取り・看取られ)が「人生会議の日」に決定しましたACPの愛称募集は8月13日から9月14日に実施されたもので、応募総数1,073件の中から、愛称選定委員会により選定されました。生の最終段階における医療・ケアについて本人が意思決定をするにあたり、かかりつけ医による患者の意思決定支援の支援は不可欠です。厚生労働省は3月に人生の最終段階における医療・ケアの 決定プロセスに関するガイドラインを公開しています。

 

厚生労働省は11月30日、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)の愛称を「人生会議」に決定したと発表した。11月30日を「いい看取り・看取られ」の語呂合わせから「人生会議の日」とし、同省は来年度から普及啓発に取り組むとしている。

ACPは、「人生の最終段階における医療・ケアについて、本人が家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合う取り組み」を指す。厚労省はACPの認知度の向上を図るため8月から1カ月間、馴染みやすい愛称を公募。応募総数は1073件に上ったという。

ACPの愛称は、日本医師会副会長の松原謙二氏やACPを実践しているオレンジホームケアクリニック代表の紅谷浩之氏、サントリーホールディングス代表取締役社長の新浪剛史氏、タレントの小籔千豊氏らを構成員とする「ACP愛称選定委員会」で選定した。選定理由については、「意味が明確な単語の組み合わせにより、日常会話に浸透していくことが期待できる」「家族等、信頼できる人たちと輪を囲んで話し合う、というイメージが湧く」としている。

同日のACP愛称発表会では、「人生会議」を応募した聖隷浜松病院の看護師の須藤麻友氏が、患者の終末期の希望についての話し合い不足から「現場の医療従事者は『これでよかったのだろうか』とジレンマを抱えることがあると思う」と指摘。「ACPはこの問題を解決してくれる」として、「日本中の方々が身近な場面で話せるくらいACPが浸透してほしい」と期待を込めた。

紅谷氏は人生会議について「結論を急ぐのではなく、共有する時間や雰囲気を含め、繰り返し話し合う過程全体を大切にするもの」だとして、具体的な処置を決める事前指示書との違いを説明した。

須藤氏(中央右)、大口善徳厚労副大臣(中央左)、ACP愛称選定委員会の構成員ら

       

 出典:Web医事新報

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