2018.02.07
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生活機能低下の原因の傷病、認知症がトップ
日医総研が在宅療養の調査結果公表

メディカルサポネット 編集部からのコメント

日本地域看護学会誌の研究報告によると、在宅療養が困難な状況下でも、訪問看護や介護介入によってセルフケア能力を向上させることができるという事例があります。具体的には下記の介入により、8事例のうち7事例にセルフケア能力の向上が見られました。
「信頼を築く」「感情の表出」「活動性を高める」「調整」「傾聴」「共感」「受容」「専心」「安心・安全の保証」
「まき込まれる」「関わりつづける」「臨床判断」「かけに出る」「距離化を図る」「承認」「環境整備」。
在宅療養が困難な状況下での援助方法に意義をもつ研究結果といえそうです。


日本医師会総合政策研究機構(日医総研)は、在宅療養が困難な事例に関する調査結果を公表した。独居と同居に分けて集計しており、生活機能低下の原因となった主な傷病については、独居、同居のいずれも認知症の割合が最も高かった。ただ、同居では家族がいるため、認知症日常生活自立度III以上が半数を占めるなど、本人が重い状態であっても在宅療養が続けられていたという。【新井哉】

自宅での在宅療養が困難になった全国の事例に関するアンケート調査を行い、498施設(診療所)から有効回答を得た。

生活機能の低下の原因となった主な傷病については、独居は認知症の割合が32.0%で最も高かった。以下は筋・骨格系疾患(16.9%)、がん(15.9%)、脳・脳血管疾患(15.5%)、呼吸器系疾患(14.6%)などの順だった。

同居についても、認知症の割合が28.4%で最も高く、以下は脳・脳血管疾患(24.0%)、筋・骨格系疾患(18.0%)、呼吸器系疾患(15.9%)などと続いた。

独居、同居共に事例数が多かった認知症については、アルツハイマー型認知症が大半を占めていた。筋・骨格系疾患は、骨折を含む疾患が多かった。がんについては、末期がんの患者が多く含まれていることが分かった。

出典:
医療介護CBニュース

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