2018.10.15
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専攻医募集スケジュール、機構は早急に公表を
厚労省が意見・要請へ

メディカルサポネット 編集部からのコメント

厚生労働省は日本専門医機構が専攻医募集のスケジュールをなかなか公表しないこと、最新情報の更新が遅いことに対して苦言を呈しています。情報は鮮度が命です。せっかくの情報も迅速に公開しなければ無駄になってしまいます。また、各学会から提出されたプログラムに関しても、専門医制度の整備指針を順守していないものがあると指摘しています。課せられているタスクに対する手順、内容ともに見直しが必要です。

 

 厚生労働省は15日、医道審議会医師分科会の医師専門研修部会に対し、日本専門医機構に対する意見・要請案を示した。情報の開示が遅い同機構の問題点をただすもので、早急に専攻医募集のスケジュールを公表することや、各都道府県が速やかに議論できるよう、連携病院の情報も含む各研修プログラムの全情報をまとめた資料を同省に提供することを求めている。同部会は、この案を大筋で了承した。【新井哉】

 

厚生労働省が示した日本専門医機構に対する意見・要請案

 

 同機構の情報開示を巡っては、地域の医療提供体制の整備を担う都道府県から、「確認に必要な各領域のプログラムについて、今年度も各学会のホームページから入手することになった」「専門医制度を開かれた制度とするため、医療機関や専攻医等への情報提供や国民への情報公開を徹底すること」などと情報開示が十分できていないことを問題視する意見が出ていた。

 

 こうした状況を踏まえ、厚労省は同機構に対し、医師法に基づき、意見・要請を通知する方針を決めた。15日の部会の会合で示した意見・要請案では、総合診療科も含めた全診療科のプログラム情報を厚労省に提出する時期を明らかにすることを求めている。

 

 各専門研修プログラムの整備基準や専攻医の定員・シーリングなどに関する制度や決定事項についても、「毎年早急に公表し、専攻医等への速やかな周知に努めること」と念を押している。

 

 また、専門医制度の整備指針を順守していないプログラムが見受けられることにも触れ、各学会から提出されたプログラムが指針や運用細則などにのっとっているか厳正に審査することを要望。大都市部におけるシーリングについても厳密に順守するよう求めている。

 

 出典:医療介護CBニュース

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