2022.10.20
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23年春に医療DX関連施策の工程表を策定へ―政府医療DX推進本部

メディカルサポネット 編集部からのコメント

政府は12日、「医療DX推進本部」の初会合を開催し、医療DXに関する施策をスピード感を持って進めていくための工程表を策定する方針を確認しました。主要施策の1つは「全国医療情報プラットフォームの創設」で、レセプト・特定健診等情報に加え、予防接種などの情報を共有・交換できるプラットフォームの整備を目指します。また、電子カルテ情報については、医療情報の共有や交換が可能になるよう標準化を推進するとしています。さらに、デジタル相からは24年秋に現行の健康保険証を廃止し、マイナ保険証への一本化を目指すことが発表され、医療DX実現に向け加速度が増していくこととなります。

    

政府は10月12日、「医療DX推進本部」の初会合を開いた。「全国医療情報プラットフォームの創設」「電子カルテ情報の標準化等」「診療報酬改定DX」など、医療DXに関する施策をスピード感を持って進めていくための工程表を2023年春に策定する方針を確認した。

  

医療DX推進本部は岸田文雄首相を本部長として発足。本部長代理は、松野博一内閣官房長官、河野太郎デジタル大臣、加藤勝信厚生労働大臣の3大臣が務め、寺田稔総務大臣と西村康稔経済産業大臣も構成員として参加する。

 

施策の具体的検討は、推進本部の下に置く「医療DX推進本部幹事会」(議長:木原誠二内閣官房副長官)が担う。今後、3回程度の会合を開いて工程表案をまとめ、23年春に開かれる推進本部の次回会合に報告する。工程表の正式決定後は各省庁において取り組みを推進し、幹事会がその実施状況を定期的にフォローアップする。

 

主要施策のうち、「全国医療情報プラットフォームの創設」では、現行のオンライン資格確認等システムのネットワークを拡充。レセプト・特定健診等情報に加え、予防接種、電子処方箋情報、自治体検診情報、電子カルテ等の医療・介護全般にわたる情報を共有・交換できる全国的なプラットフォームを整備する。

 

電子カルテ情報については、医療情報の共有や交換が可能になるよう標準化を推進。電子カルテデータを治療の最適化やAI等の新しい医療技術の開発、創薬への有効活用策も検討する。診療報酬改定DXでは、デジタル技術の利活用を通じて診療報酬やその改定に関する作業を大幅に効率化し、医療保険制度全体の運営コスト削減を図る。 

  

■24年秋に健康保険証を廃止、マイナ保険証への一本化目指す―河野デジタル相

 

一方、河野デジタル相は翌13日の会見で、24年秋に現行の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化したマイナ保険証への一本化を目指すと発表した。政府が今月中にまとめる新たな総合経済対策に、健康保険証や免許証をはじめとする各種カードのマイナカードへの一体化の加速や、カード取得促進のための戦略的な広報、自治体支援などを盛り込む。

 

訪問診療や柔整、あん摩・鍼灸などにおけるマイナ保険証対応を可能にするための補正予算を要求するとともに、マイナンバーカードの取得の徹底、カードの手続き・様式の見直しなどに関する検討を進める考えも明らかにした。  

     

 出典:Web医事新報

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