2021.11.05
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コロナ主要感染経路に「エアロゾルの吸入」を明記
厚労省が診療の手引き第6.0版を事務連絡

メディカルサポネット 編集部からのコメント

コロナ禍で「エアロゾル」という言葉が一般化し、それによってトイレのハンドドライヤーなどの使用規制が進みました。今回、厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部は、新型コロナウイルス感染症診療の手引きの最新版(第6.0版)に、エアロゾルの吸引が「主要感染経路」と考えられる、と記載しました。これまでは「現在の流行における主な感染経路であるとは評価されていない」としていましたが、最新版では、感染者から近い距離でのエアロゾル曝露による感染を示唆する報告があることを取り上げ、説明文を変更しました。

 

 厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部は、エアロゾルの吸入を「主要感染経路」などと記載した新型コロナウイルス感染症診療の手引き第6.0版に関する事務連絡(2日付)を、都道府県、保健所設置市、特別区の衛生主管部(局)に出した。8月31日に事務連絡した第5.3版を改訂したもので、関係各所へ周知するよう求めている。【新井哉】

 

 感染経路について、第5.3版では「飛沫感染が主体」との考えを示していたが、第6.0版では「感染者(無症状病原体保有者を含む)から咳、くしゃみ、会話などの際に排出されるウイルスを含んだ飛沫・エアロゾル(飛沫より更に小さな水分を含んだ状態の粒子)の吸入が主要感染経路と考えられる」と明記した。

 

 また、第5.3版ではエアロゾル感染の説明文で、「密閉された空間において短距離でのエアロゾル感染を示唆する報告があるが、流行への影響は明らかではない」「現在の流行における主な感染経路であるとは評価されていない」としていたが、第6.0版では、感染者から近い距離でのエアロゾル曝露による感染を示唆する報告があることを取り上げ、「一般的に1m以内の近接した環境で感染するが、エアロゾルは空気中にとどまりえることから、密閉空間などにおいては1mを超えて感染が拡大するリスクがある」などと説明文を変更した。

 

  

 

出典:医療介護CBニュース

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