2021.10.07
3

日医会長、第6波に向けた具体的な対策を
インフルエンザとの同時流行懸念も

メディカルサポネット 編集部からのコメント

10月6日の記者会見で日本医師会の中川会長は、国に対し、新型コロナウイルス感染症の拡大、縮小要因を分析し、第6波に向け「より具体的な対策を講じることを望む」と述べました。インフルエンザについても、昨シーズンに流行しなかったことから免疫を持たない人が増えて流行するとの見方があるとし、感染対策の徹底とワクチン接種の重要性を強調しています。
コロナの軽症者に対する内服薬が各国で進んでいることにも触れ、感染初期から使用できる飲み薬ができれば、「コロナ対応が画期的に変化する」と期待を寄せつつも、承認直後は供給不安が懸念されるとして、安定供給を政府に求めていく考えを示しています。

 

 日本医師会の中川俊男会長は6日の記者会見で、国には今のうちに新型コロナウイルス感染症の第5波の拡大、縮小要因を分析し、第6波に向けて「より具体的な対策を講じることを望む」などの考えを示した。【齋藤栄子】

 

 中川会長は、1日に全ての緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が解除されたことを受けて、感染者数の急速な減少の要因については、国民全体の6割、65歳以上の高齢者では9割が2回のワクチン接種を済ませたことや、外出控え、若年層の重症化で行動が変容されたことなどが挙げられていると説明。一方、弱毒化などウイルス自体の変化は現時点では確認されていないが、今後、多角的に分析・検証していただきたいなどとした。

 

 現在、重症化や死亡者数の割合も減少傾向にあるが、新規感染者数が増加すればそれぞれ高い数字になり、危惧される第6波の波(感染者数)をできる限り抑えるためにも、警戒を緩めないよう求めた。また、インフルエンザの流行シーズンを目前に、コロナへの感染対策を取っているので今期も流行しないとの見方がある一方で、昨シーズンに流行しなかったことから免疫を持たない人が増えて、インフルエンザが流行するとの見方もあるとし、同時流行させないためにも感染対策の徹底とワクチン接種は重要だと話した。

 

 コロナの軽症者に対する内服薬の開発が各国で進んでいることについては、感染初期の段階から使用できる飲み薬ができれば、「コロナ対応が画期的に変化する」と期待を寄せつつも、承認直後の供給が潤沢ではないことが想定されるため、安定供給を政府に求めていく考えを示した。

 

 また、5日に全国知事会の平井伸治会長らと、感染拡大防止対策の徹底や検査医療体制、水際対策の強化などについて意見交換会をしたことに触れて、お互いが「基本的に同じ方向を向いている」との認識で、平井会長からは日医と共同歩調を取っていくとの発言などがあり、定期的な意見交換会を開く予定だと説明。4日に岸田内閣が発足したことについても、「全力で協力する」などとした。

 

 

 

出典:医療介護CBニュース

この記事を評価する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOP