2020.08.03
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厚労省、介護現場への布マスク配布を中断 希望施設のみに方針転換

メディカルサポネット 編集部からのコメント

介護現場への布マスク追加配布について「どうするか検討」していた厚生労働省でしたが、市場の供給量が変わったことも踏まえ、追加配布を中断すると表明しました。約8,000万枚の布マスクは、配布を希望する施設・事業所を対象に配布し、余った分は国の備蓄となります。8月5日から、布マスクの追加配布を希望する施設・事業所の募集を開始する予定です。

 

《 加藤厚労相:7月30日撮影 》

 

加藤勝信厚生労働相は31日の閣議後会見で、介護現場への布製マスクの追加配布を中断すると正式に表明した。【Joint編集部】

 

今後は配布を希望する施設・事業所のみを対象とし、余った分は国として備蓄する。多くの批判を受けて方針を転換した格好だ。

 

加藤厚労相は、「春先と比べて市場の供給量が変わった。介護現場の要望も踏まえて対処した」と説明。「今後とも必要なマスクが行き渡るよう、市場の動向、感染の動向を踏まえて適切に施策を講じていく」と述べた。

 

厚労省は新型コロナウイルスの影響を踏まえ、介護現場への布製マスクの配布を3月から開始。既に約6000万枚を発送し、今月末から更に約8000万枚を配布する計画だった。

 

* 現在、介護現場に届いている布製マスクは発送済みの約6000万枚の分

 

合計約1.4億枚の調達にかかった経費は216億円。「布製マスクはもういらない」「税金の無駄遣い」との声が各方面からあがり、風当たりがかなり強まっていた。

 

厚労省は8月5日から、布製マスクの追加配布を希望する施設・事業所の募集を開始する予定。近く申請用のメールアドレス、電話番号を公式サイトで公表する。

 

介護だけでなく障害福祉や子どもなどの分野も対象。配布される枚数は、利用者と職員それぞれ1人4枚程度が目安となる。申請してから受け取れるまで、概ね3週間ほどかかると見込まれている。

 

厚労省の担当者は配布希望の募集期間について、「今のところ未定。申請状況などをみながら判断したい」と話す。「申請は原則メールとするが電話でも可能。1施設・事業所あたり1回限りとしたい」との考えを示している。

 

 

出典:JOINT

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