2020.02.05
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調剤薬局・ドラッグストアM&A件数、19年は22件
ストライク調べ、交渉決裂の事例も

メディカルサポネット 編集部からのコメント

2019年の調剤薬局・ドラッグストアM&Aは22件で、過去12年間で最多だったことがM&A仲介業のストライクの調査で分かりました。同社の担当者は「薬剤師不足も業界再編に拍車を掛けている」とみています。M&Aの発表件数が伸びる一方で、交渉決裂の事例も複数ありました。

 

 M&A仲介業のストライク(東京都千代田区)の集計結果によると、2019年の調剤薬局・ドラッグストア業界のM&Aは22件で、過去12年間で最多だった。件数には、M&Aが発表された後に中止になった事例も含む。ソフィアホールディングスが9件と全体の件数を押し上げた一方で、交渉が決裂した事例も複数あった。【吉木ちひろ】

 

 19年はソフィアHDのほか、ウエルシアホールディングス(同)、キリン堂ホールディングス(大阪市)、ココカラファイン(横浜市)、ツルハホールディングス(札幌市)、日本調剤(東京都千代田区)の5社が薬局の買収をそれぞれ2件発表している。このほかに、クオールホールディングス(東京都港区)、スギホールディングス(愛知県大府市)、アインホールディングス(札幌市)が1件ずつ発表した。ストライクの担当者は、「薬剤師不足も業界再編に拍車を掛けている」とみている。

 

 M&Aの発表件数が伸びる一方で、話がまとまらないケースも複数あった。ソフィアHDが、9件中2件のM&Aを発表後に中止したほか、スギHDとココカラファインも統合を断念している。両社は19年6月に経営統合に向けて協議の開始を発表していたが、8月に基本合意書の締結には至らず、協議を終了することを発表していた。同時に、ココカラファインはマツモトキヨシホールディングス(千葉県松戸市)との経営統合に向けた協議の開始を発表した。

 

 金額ベースで見ると、19年のM&Aの実績は約27億円で、ストライクがデータを整備している08年以降では、2番目に少なかった。ただし、金額非公表などの13件は計算に含んでいない=グラフ=。

ストライクの提供資料より作成

 

 

出典:医療介護CBニュース

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