2019.10.21
3

デング熱の「輸入症例」、過去5年で最多
国立感染症研究所が推定感染地などを公表

メディカルサポネット 編集部からのコメント

国立感染症研究所が16日付けで日本の輸入デング熱症例の動向についてを公開しました。19年1~9月の報告数は既に343人で、過去5年で最も多かった16年の報告数(343人)を上回っています。推定感染地として多いのは、フィリピン、インドネシア、タイ、ベトナム、マレーシアの順でした(ベトナム・マレーシアは同位)。渡航者 10 万人当たりの報告数の推移は、インドネシアで5月、フィリピンで8月、ベトナムで1月にピークがありました。

 

国立感染症研究所は16日、デング熱に海外で感染して日本で発症した「輸入症例」の報告数や推定感染地をホームページで公表した。2019年の報告数は過去5年で最も多かった。【新井哉】

 

デング熱を媒介するとされるヒトスジシマカ(写真提供・国立感染症研究所)

デング熱を媒介するとされるヒトスジシマカ(写真提供・国立感染症研究所)

 

 同研究所は、感染症法に基づき医師から保健所に届け出のあったデング熱の患者報告を分析し、推定感染期間に1カ国のみに渡航している症例をまとめた。それによると、19年の報告数(1-9月)は348人となっており、過去5年で最も多かった16年の報告数(343人)を上回っている。

 

 推定感染地は、フィリピンが66人で最も多かった。以下は、カンボジア(47人)、インドネシア(40人)、タイ(39人)、ベトナム(31人)、マレーシア(24人)、インド(12人)、モルディブ(11人)、ミャンマーとスリランカ(共に8人)、ネパール(7人)などの順だった。

 

 デング熱はヒトスジシマカなどの蚊がウイルスを媒介する感染症。感染後は、4-14日の潜伏期間を経て、38度を超える高熱や頭痛などを発症するほか、体幹部に発疹が現れることも多い。解熱剤を服用して静養すれば1週間程度で回復するが、皮下出血などを伴う重症型へ移行する場合もある。

  

出典:医療介護CBニュース

この記事を評価する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOP