医療職に心地いい白衣を届けることで、自身の経験を医療に還元
――それがきっかけで転職したのですね。看護師としての経験を生かせる場面はありましたか。
もともとファンだった雑誌でもあるので、当初は大喜びしていたのですが……。やはり、まったく異なる業種に飛び込んだわけですから、最初は大変なこともありました。それでも、アシスタントとして編集長の補佐をしながら、徐々に企画を任せてもらえるように。子どものファッションアイテムを紹介する、赤ずきんちゃんをテーマにした企画が通ったときはうれしかったです。
3年間、厳しい編集長に鍛えられながらも頑張り通せたのは、看護師時代に培われた能力のおかげかもしれません。スケジュール管理や接遇、そしてコミュニケーションスキルなどは、病棟での経験がそのまま役立ちました。編集の仕事は、題材となるモノや制作者の背景を知ることから始まります。言葉にならない思いまでくみ取っていくプロセスは、看護師として患者さんをアセスメントすることに、どこか似ているように感じました。
自身が携わった商品が店舗に並ぶと感慨もひとしお
働く人が誇れるような医療現場をめざして
――ファッションの世界から、再び医療に関する仕事に戻ったのはなぜでしょうか。
ファッション誌の編集者として、幸運にもパリコレを生で見る機会がありました。世界最高峰のショーをこの目で見たとき感じたのは、「真剣に作られた美しいものには、これだけ人を感動させる力があるのか」という驚き。そして同時に、日本の医療現場の姿が頭に浮かんできました。
看護師として働いているとき、「こんなにかっこいい仕事なのに、どうしてマイナスの側面ばかりクローズアップされるの?」という想いをずっと抱いていました。医療職の仕事は素晴らしいものであるにもかかわらず、「大変だ」とか「汚い」とか、そういったネガティブなイメージを持たれがちなことにとても疑問を持ちました。医療者は患者さん最優先で頑張っているからこそ、自分を誇れるような職場環境を整えることが、とても重要なことのように思えたのです。ファッションに携わることで得たものを、何とかして医療現場に還元したい……。そうした気持ちが芽生え始めました。
――それを実現できる場が、現在勤めるクラシコだったのですね。
実は、出産を機に編集の仕事に区切りを付けた後、webディレクターを経て、今度は興味のあった訪問看護の世界に挑戦してみたのです。ところが、10年前に私が医療現場にいたときと、ウェアも医療空間も情報共有の仕方も、ほとんど変わっていない現実を知ることになり……。仕事自体は楽しかったのですが、その点では正直がっかりしました。
ある日、夫が「君がやりたいのはこういうことじゃないの?」と見つけてくれたのがクラシコの情報でした。こんなにかっこいい白衣を作っている人たちがいるのかと驚き、早速代表の大和に会いに行ったのが最初のきっかけです。そして、「看護師の立場からするとこんなウェアが欲しい!」などと熱弁しているうちに、ECサイト立ち上げ時の外部ライターとして関わるようになりました。しばらくは訪問看護ステーションの仕事と両立していましたが、本格的にエディターとしてコンテンツ作成を担当するようになったこともあり、2017年に正式に入社しました。ここでようやく、ファッションと医療を結び付ける仕事にたどり着いたのです。
出来上がったサンプルを確認し、
尊敬する医療職が幸せなれるウェアを送り出したい
――現在は、どのような業務を担当しているのですか。
新規事業となる自社サイト立ち上げを担当した後は、バイヤーとして商品の選定をしたり、新商品を紹介するコンテンツを作ったりしています。また、現在では商品開発にも携わるようになりました。企画の際にはより現場のニーズを反映するため、医師や看護師の方々のインタビューをさせていただくことも多いですね。そうして生まれた商品のひとつが、プルーフテックシューズです。クラウドファンディング形式で販売したのですが、目標の100足を大きく上回り、600足ほど販売することができました。
また、昨年からはジェラート ピケとコラボレーションしたナースウェアの企画に参加しており、インナーやシューズなどの企画をしています。
入社した際に、初めてこのナースウェアを見た時「私も着て働きたかった!」と思ったのを覚えています。
生地が従来のナースウェアと違って滑らかで気持ちよく、ストレッチ性もあって、暑くない。
単に見た目が可愛いだけじゃない、機能性の高さにも驚きました。もっと沢山のナースの皆さんに知って欲しいです。
日々様々な企画を考えていますが、まだまだ勉強中なので、チームの皆さんに助けられながら毎日楽しくやっています。
自身で描いた白衣のデッサンをもとに、想いを形にしていく
――中尾さんが考える、これからの夢や目標を聞かせてください。
看護師として働いている間、本当にたくさんのことを学ばせていただきました。それだけに、私は現場で活躍されている医療職の方々に対して強い尊敬の気持ちを持っています。だからこそ、勝手ながら「恩返ししたい」という思いが常に心のどこかにあるのです。まずは、今の仕事に精いっぱい取り組むことで、より良いウェア開発を実現していきたいです。今後、仮に違う仕事に就くことがあったとしても、やはり医療職の働く環境をより良くしていくことに携わりたいですね。医療現場が変わることで、医療職がワクワクしながら働けるように、そして次の世代が医療職に素直なあこがれを抱けるように……。そうした未来を生み出すことが、私の夢です。
――最後に、「+α」をめざす医療職の皆さんにメッセージをお願いします。
医療職は、人が相手の仕事です。まったく違う業種に転職したとしても、その経験が無駄になることは絶対にありません。ただし、目の前の仕事に全力で取り組んでいれば……という前提は無視しないでください。また、医療者にはベースとなる資格があるからこそ、興味のあることに挑戦しやすいという側面もあると思います。視野を医療現場の外にも広げ、自分の可能性を探る意識を持っておくと成長につながるのではないかと思います。
お気に入りの一着に袖を通すと看護師の顔に
マイナビ10周年記念キャンペーン
ジェラートピケとクラシコのコラボで話題のウェア。
ナースの皆様にぜひお試しいただきたく、今回期間限定でマイナビ10周年記念キャンペーンを行います。ぜひこの機会にお試しください。
■オンラインストアからのご注文
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■クーポンコード 2019/10/31(水)11:00AMまで有効
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