2019.06.07
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週刊まとめ1分ニュース ー1分で読む今週のトピックスー
【6月3日~7日】

今週のトピックスが1分でわかる「週刊まとめ1分ニュース」。約10秒で読める要約を付けた記事6本をお届けします。

           

    1.凍結の妊婦加算、従来の枠組みでの再開は「不適当」 厚労省(6月7日)

    厚生労働省は、”凍結”されている妊婦加算を従来の枠組みで運用再開することは「適当でない」とする取りまとめ案を了承した。妊産婦への診療を診療報酬で評価する場合の要件や名称などを中央社会保険医療協議会(中医協)で議論するよう促した。取りまとめ案は12日に開かれる社会保障審議会・医療保険部会で報告される予定。2018年度の診療報酬改定で新設された妊婦加算は「自動的に加算されていた」点などが問題視された。今後の中医協では、診療の質の高さを担保するための要件の見直しが焦点になる。

    2.オンライン診療、緊急避妊薬の処方を限定的に容認へ(6月4日) 

    厚生労働省は、緊急避妊薬をオンライン診療で処方する際の要件案を検討会に示し、患者が性犯罪による対人恐怖がある場合や受診可能な医療機関が近くにない場合に限り認めるとした。論点の1つが初診は対面診療とする原則の例外の追加。実施に向けて、「研修受講者を厚労省ホームページで公表」「薬剤師の前での1錠のみの内服等ルールの整備」「内服後3週間後には産婦人科受診」などの施策を行う。厚労省は6月の次回検討会で指針改定の議論を取りまとめる予定。

    3.「夏風邪」ヘルパンギーナ、西日本で流行の兆し (6月4日)

    「夏風邪」の代表的な疾患で、高熱や口腔内に水疱などを伴うヘルパンギーナが西日本で流行の兆しを見せている。国立感染症研究所によると、全国の患者報告数は3週連続で増加。警報基準値を上回る保健所管内が出ており、患者が増えている自治体は、手洗いなど感染予防の徹底を求めている。5月20~26日までの全国の1医療機関当たりの患者報告数は前週比約63%増の0.31人で、過去10年同期と比べ2番目に多い。都道府県別では宮崎が3.61人で最多。ヘルパンギーナはウイルス性疾患で乳幼児が罹患するケースが多い。

    4.認知症予防の数値目標を取りやめ―認知症施策推進大綱案(6月6日)

    根本匠厚生労働相は政府がまとめる予定の認知症施策推進大綱について、予防に関する数値目標を設定しない方針を明らかにした。先月の大綱案では、予防に関して「70歳代での発症を10年間で1歳遅らせる」とのKPI/目標を設け、目標を有病率に置き換えて「6 年間で相対的に 6%低下」などの数値目標も示していた。数値目標を取りやめた理由を、根本厚労相は「『予防に取り組みながら認知症になった人が落第者になってしてしまう』などの意見を真摯に受け止めた」と説明した。

    5.日医、高齢者糖尿病の「適正処方の手引き」公表(6月6日)

    日本医師会は、日本老年医学会の協力を得て作成した「超高齢社会におけるかかりつけ医のための適正処方の手引き」の第3弾、糖尿病編を公表した。低血糖の症状が出やすく、フレイル・低栄養などにも注意を要する高齢者糖尿病の治療のポイントを解説。治療では血管合併症の進行予防だけでなく、生活機能やQOLの維持・向上によって健康寿命を延ばし、患者・介護者の負担軽減も目的とした。血糖コントロールが悪化しやすくなるシックデイの対策方法や、薬物療法で注意すべき薬剤と推奨される使用法などを示している。 

    6.5歳未満の肥満診療と予防対策でガイド作成(6月5日)

    日本小児科学会など4団体でつくる日本小児医療保健協議会が「幼児肥満ガイド」を作成し、小児科学会のホームページで公表した。5歳未満を対象に肥満の判定法や予防について解説している。乳幼児の体格をBMI絶対値で評価することは「困難」と指摘し、幼児期の標準体重や肥満度の計算式を紹介。身長・体重成長曲線の活用も推奨している。乳幼児健診などを通じて健康的な食事・運動・睡眠習慣を指導するほか、スマートフォンなどICTの取り扱いへの保護者の態度にも着目を促している。

     

     

    メディカルサポネット編集部

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