2023.04.04
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■NEWS 正常分娩の費用は「保険適用も含めて検討」―政府が少子化対策の試案を発表

メディカルサポネット 編集部からのコメント

政府は分娩費用の保険適応について本格的に検討し始めました。少子化を少しでも食い止めるため、出産関連費用の負担を軽減しようという試みです。しかし、3月26日の日本医師会臨時代議員会では、「分娩が保険になれば多くの有床診療所が潰れていく」という危機感を持った意見も出され、医療提供側と世論との隔たりが浮き彫りになりました。

     

政府は3月31日、岸田内閣が掲げる「次元の異なる少子化対策」のたたき台として、「こども・子育て政策の強化について(試案)」を発表した。児童手当の所得制限の撤廃などを具体策として盛り込んだが、注目されていた出産費用の保険適用については、「導入も含め支援のあり方について検討を行う」との表現にとどまった。政府は今後「子ども未来戦略会議」を設置し、財源も含めて具体策を固め、6月の「経済財政の基本方針(骨太方針)2023」に盛り込む方針だ。

 

試案はこれまでの少子化対策を振り返りながらも、2000年以降、出生数の減少が加速していることから、「このままでは、2030年代に入ると、少子化はもはや歯止めがきかない状況になる」との危機感を表明。今後3年間を少子化対策の集中取組期間と位置づけ、(1)経済的支援の強化、(2)サービスの拡充、(3)共働き・共育ての推進、(4)意識改革−の4分野について、こども・子育て支援加速化プランを盛り込んだ。

 

このうち出産費用については(1)で取り上げられ、4月1日から出産育児一時金が42万円から50万円に引き上げられたことなどを紹介。「その着実な実施を図りつつ、出産費用の見える化について令和6年度からの実施に向けた具体化を進める。その上でこれらの効果等の検証を行い、出産費用(正常分娩)の保険適用の導入を含め出産に関する支援等の在り方について検討を行う」とされた。 

   

■日本医師会「まずは『見える化』を進める」

出産費用の保険適用化を求める声は自民党側から上がっていた。特に菅義偉前首相が強く求め、試案の発表を前に、3月29日に自民党の「こども・若者」輝く未来創造本部が「出産費用等の保険適用および自己負担分の支援の具体的検討」などを政府に申し入れていた。

 

しかしこうした動きに医療提供側には戸惑いも拡がっていた。3月26日の日本医師会臨時代議員会では、少子化対策についての代表質問への関連で、フロアから「分娩が保険になれば多くの有床診療所が潰れていくという危機感を持っている。日医は反対と言ってほしい」との要望が出された。

 

3月29日の定例会見で、この問題に関する見解を問われた松本吉郎会長は、医療機関や地域によってサービス内容、費用には大きな差があることを指摘した上で、「全国一律の診療報酬で評価することは様々な課題がある。まずは『見える化』を進めていくことだと思う」と表明。4月から出産育児一時金の引き上げに合わせて始まる出産費用、サービス内容の「見える化」を通じて施設・地域の差の分析を行うことが、検討の前提になるとの見方を示した。

 

 出典:Web医事新報

 

  

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