2019.02.05
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糖尿病専門医と腎臓専門医間の紹介基準が公表

メディカルサポネット 編集部からのコメント

2018年2月27日付けで、日本糖尿病学会は「かかりつけ医から糖尿病専門医・専門医療機関への紹介基準」を、日本腎臓学会はかかりつけ医から腎臓専門医・専門医療機関への紹介基準」 を発表していました。専門医間の連携強化を目指し、2019年1月31日付けで「糖尿病専門医から腎臓専門医への紹介基準」と「腎臓専門医から糖尿病専門医への紹介基準」が発表されました。基準が明確化になることで、医師・患者ともにスムーズな治療が期待されます。さらなるブラッシュアップに向けて、現場からの声が求められます。診療科を超えた情報の共有へのご協力に感謝です。

 

日本糖尿病学会と日本腎臓学会は1月31日、糖尿病専門医と腎臓専門医間における糖尿病・腎臓病患者の紹介基準を公表した。両学会は昨年2月、かかりつけ医から専門医への紹介基準を公表しており、専門医間の連携も強化することで糖尿病性腎臓病(DKD)の対策をさらに推進するとしている。紹介基準は両学会のホームページから入手・閲覧できる。

 

糖尿病専門医から腎臓専門医への紹介基準としては、主に腎臓専門医による腎疾患の鑑別を目的とする場合(紹介後は診断結果に応じて併診あるいは糖尿病専門医での糖尿病治療の継続)について、▶糖尿病網膜症を伴わない0.5g/gCr以上の尿蛋白、▶集学的治療後も遷延する0.5g/gCr以上の尿蛋白、▶円柱もしくは糸球体型赤血球を伴う顕微鏡的血尿かつ0.5g/gCr以上の尿蛋白、▶急速な腎機能低下(3カ月以内にeGFRが30%以上低下)―などを挙げている。顕性蛋白尿を伴わない腎機能低下については、年齢別にeGFR値の目安を示している。

 

腎臓専門医から糖尿病専門医への紹介基準としては、糖尿病治療の大幅な変更が望まれる場合(紹介後は診断結果に応じて併診あるいは腎臓専門医による腎臓病治療の継続)について、▶血糖コントロール不良(通常はHbA1c8.0%以上、高齢者は同8.5%以上)が3カ月以上持続する、▶糖尿病治療の見直し(スルホニル尿素薬やインスリン療法の用量調整など)を要する、▶糖尿病急性増悪もしくは急性合併症、▶周術期あるいは手術に備えて血糖コントロールを必要とする、▶糖尿病の患者教育が改めて必要になった―といったケースを挙げている。 

 出典:Web医事新報

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