2019.01.08
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感染性胃腸炎の流行拡大、福井と大分で警報レベル
院内感染防止で入院患者の面会制限も

メディカルサポネット 編集部からのコメント

ノロウイルスなどの感染によって、「感染性胃腸炎」の流行が拡大しています。さらに、福井と大分の2県で警報基準値(20.0人)を上回りました。予防のための手洗いの励行や、嘔吐物などの適切な処理を心がける指導をお願いします。

 

  

 ノロウイルスなどの感染によって、嘔吐や下痢といった症状を伴う「感染性胃腸炎」の流行が拡大している。国立感染症研究所が8日に公表した12月17日から23日までの1週間の全国の患者報告数(定点医療機関約3000カ所)は、前週比約10.9%増の定点当たり10.1人。福井と大分の2県で警報基準値(20.0人)を上回った。流行地域では、院内感染を防ぐため、入院患者への面会を制限する動きが出てきた。【新井哉】

 

 都道府県別では、福井が23.91人で最も多く、以下は大分(20.67人)、石川(15.72人)、香川(15.18人)、三重(14.27人)、群馬(14.2人)、宮崎(13.97人)、熊本(13.82人)、東京(13.64人)、埼玉(13.14人)、長野(12.37人)、富山(12.07人)、徳島(11.87人)、静岡(11.73人)、広島(11.44人)などの順だった。

  

 感染性胃腸炎のまん延を防ぐ目的で、入院患者への面会を制限する病院もある。千葉県立佐原病院(佐原市、241床)は、面会を制限するケースについて、周囲に胃腸炎の罹患者がいる人などを挙げている。市立三次中央病院(広島県三次市、350床)も面会者を嘔吐や下痢、発熱などの症状がない人に限定している。

 

 感染性胃腸炎は、ほとんどがノロウイルスやロタウイルスなどが原因とされ、ピーク時には定点医療機関当たり20人前後にまで増える年もある。患者との接触に加え、嘔吐物や便を介して感染するため、予防には手洗いの励行や、嘔吐物などの適切な処理が求められている。
 

 

出典:医療介護CBニュース

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