2018.12.18
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医師の勤務間インターバル導入で産業医活用
厚生労働省が提案、健康確保の面接指導で

メディカルサポネット 編集部からのコメント

厚生労働省は12月17日に、第14回医師の働き方改革に関する検討会を開催しました。「時間外労働規制のあり方について」の議論や「働き方改革に関連する医療提供に関する各種検討状況の報告」が行われました。導入された産業医は、面接指導を外部でチェックするなどの対策が検討されています。医療の質の向上や安全に向けて、産業医が期待されています。

 

医師の健康確保における産業医の活用を議論した検討会(17日、厚生労働省)

  

 厚生労働省は、 17日に開かれた医師の働き方改革に関する検討会の会合で、 連続勤務時間制限や勤務間インターバルを導入する際、 医師の健康を確保するために産業医を活用する案を示した。 産業医の養成研修・ 講習を修了した医師が長時間労働に関する講習会を受け、 面接指導に従事する方向性で議論が進んでいる。【新井哉】 

  

 健康状態が悪化した医師が長時間労働を続けないようにして、医療の質や安全を確保する狙いがある。厚労省は、医師の健康確保の実効性を担保するため、産業保健の観点からきちんと判断できるスキームにすることや、実施者の第三者性や勤務先からの独立性を担保する必要性を挙げている。

 

 また、院外の医師が面接指導を行って独立性を担保する方向性を示したが、地方の医療機関では院外の医師を招くことが難しいケースもあるため、構成員から疑義が示された。このため、院内の産業医の面接指導を外部でチェックする対応策が盛り込まれる可能性が出てきた。

 

 医師の時間外労働規制を巡っては、医師に特別な残業時間を設けることになるため、疲労やメンタルヘルスなどの心身の健康問題をどのようにチェックしていくかといった課題がある。このため、14日に公表された検討会の「緊急アピール」では、既存の産業保健の仕組みを活用することを提案しており、「特に睡眠が取れていない医師をスクリーニングし、その健康状態を踏まえ、勤務において配慮することも有効」との考え方を示していた。

 

  

出典:医療介護CBニュース 

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