2018.12.13
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医師の勤務環境改善、病院経営への影響を研究へ
厚生労働省が厚科研課題案公表、ギャンブル依存症も

メディカルサポネット 編集部からのコメント

2019年度 厚生労働科学研究費補助金(一次公募)課題(案)一覧」が発表されました。「医師の勤務環境改善」が病院経営へ与える影響の研究や「ギャンブル依存症の治療プログラム」などについて触れられています。12月13日に開催された第108回厚生科学審議会 (科学技術部会)でも審議事項の一つとして取り上げられました。

  

 

 厚生労働省は12日、2019年度厚生労働科学研究費補助金(1次公募)の課題案を明らかにした。同省の検討会で議論している医師の勤務環境改善については、病院経営への影響を研究する方向性を提示。国が対策に力を入れているギャンブル依存症に関しても治療プログラムの情報を収集する方針だ。【新井哉】

 

厚生労働省が公表した厚生労働科学研究費補助金の課題案

 

 課題案では、医師の勤務環境改善に関する研究の「求められる成果」として、▽勤務環境改善を実施することによる経営上のメリットを客観的に示す▽経営上に大きなメリットを与え、さらに医師の勤務環境改善に資する具体的な方法を提示する―ことを要望。経営上のメリットについては「具体的な金額」で示すことも求めている。

 

 また、医療機関の病棟単位での医療機能の分析や適正な人員配置に関する研究を行う方向性を示している。レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)やDPCデータ(地域包括ケア病棟などが提出する類似の診療行為データを含む)、病床機能報告のデータを用いることを想定しており、病棟単位での▽医療内容▽医療機能▽人員配置―の関係性を明らかにするという。

 

 このほか、ギャンブル依存症の治療や家族支援を推進するための研究を行う必要性を提示。認知行動療法に基づくギャンブル依存症治療プログラムを医療機関や精神保健福祉センター、民間支援団体といった「性質の異なる機関」で実施し、ギャンブル問題に関する評価尺度の介入前後の変化や治療継続の状況などを含む中長期の予後や支援者の知識向上、忌避的感情の軽減について「情報を収集する」としている。今後公募を行い、大学や研究者に補助金を交付する予定。

 

出典:医療介護CBニュース 

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