2024.05.07
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世界初、8K腹腔鏡手術システムで臨床試験
8日に大腸がん手術1例目、国がんなど

メディカルサポネット 編集部からのコメント

国立がん研究センター中央病院とNHK財団は、8Kスーパーハイビジョン技術を活用した遠隔腹腔鏡手術システムの臨床試験を世界で初めて開始したと発表しました。このシステムは、遠隔地から手術状況を詳細に把握し、リアルタイムで技術指導を行えます。1年間の臨床試験中に大腸がん患者5例の手術を予定しているとのことです。

      

 国立がん研究センター(国がん)中央病院とNHK財団は7日、日本発の8Kスーパーハイビジョン技術を用いて遠隔から手術支援を行う腹腔鏡手術システムについて、世界で初めて臨床試験を開始したと発表した。1年間の臨床試験の中で、大腸がん患者を対象とした計5例の手術を予定しており、1例目の手術を8日に実施する。【栗原浩太】

 

 同システムは、8Kの超高精細な手術現場の映像を、伝送画質と遅延を最適化した状態で伝えることで、遠隔地からの手術状況の詳細な把握を実現するもの。腹腔鏡に取り付けられたカメラの俯瞰映像と、その拡大映像を手術室と遠隔地双方のモニターに並べて表示し、モニターへの書き込みと音声でリアルタイムでの技術指導を行う。

 

 同プロジェクトは、日本医療研究開発機構(AMED)の「8K等高精細映像データ利活用研究事業」の支援により2016年に始動。8K技術を用いた新しい腹腔鏡手術システムの開発とそれを応用した遠隔手術支援システムに関する研究を進め、21年に遠隔手術支援の実証実験を動物で行い実用化に向けた有用性を確認した。現在はAMED「高度遠隔医療ネットワーク実用化研究事業」の支援下でプロジェクトを継続している。

 

 今回の試験では、同システムでの手術支援の安全性、有用性のほか、通常外科医3人で行う腹腔鏡手術を1人減らしても質の高い腹腔鏡下直腸切除術が実施できるかを確認する。試験の結果を踏まえ、医療機器としての承認に向けた計画の策定や遠隔手術支援の普及を進めていく考え。まずは11日までに計3例の手術を行い、半年後を目安に2例を追加で実施する計画。

    

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  出典医療介護CBニュース

 

   


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