2020.10.15
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初診からのオンライン診療、「かかりつけ医基軸に」
日本医師会長、3大臣合意を受け見解

メディカルサポネット 編集部からのコメント

田村憲久厚生労働相、平井卓也IT政策担当相、河野太郎行政改革担当相の3大臣が「初診も含めたオンライン診療原則解禁」に合意したことを受け、日本医師会の中川俊男会長は「医療機関へのアクセスが制限される場合に、適切にオンライン診療で対面診療を補完するべき」というスタンスは変えず、見解を示しました。3大臣が「安全性と信頼性をベースにする」と説明したことを強調し、対象の患者を継続診療している「かかりつけ医やかかりつけ医機能を基軸とすべき」と主張。今後の仕組みづくりに向けた厚生労働省との検討会でも同様の主張をしていく考えです。

 

 田村憲久厚生労働相ら3大臣が、8日に「初診も含めたオンライン診療は原則解禁する」ことで合意したことを受け、日本医師会(日医)の中川俊男会長が見解を示した。安全性と信頼性が解禁の前提とされたことについて、対象の患者を継続診療している「かかりつけ医、かかりつけ医機能を基軸」とすることでこれを担保するなどとし、厚労省の検討会などを通じて、同様の主張をしていく考え。【吉木ちひろ】

 

3大臣合意を受け見解を示す中川・日医会長

 

 菅義偉内閣が、オンライン診療の推進に前向きな姿勢を示していることなどを踏まえ、日医は9月24日の定例記者会見で、「解決困難な要因によって、医療機関へのアクセスが制限される場合に、適切にオンライン診療で対面診療を補完するべき」などと自らの立場を示していた。中川会長はこのスタンスについて、14日の定例会見でも「3大臣合意後も変わらない」と述べた。

 

 また、田村厚労相が、平井卓也IT政策担当相、河野太郎行政改革担当相との合意を経た翌日の会見で、初診も含めたオンライン診療の原則解禁について「安全性と信頼性をベースにする」と説明したことを強調し、「安全性と信頼性は、かかりつけ医やかかりつけ医機能を基軸とすべき」と主張。その上で、厚労省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」などを通じて、今後の仕組みづくり向けた議論に臨むとした。

 

 このほか中川会長は、ほとんど医療機関を受診しないなど、かかりつけ医を持たない若い世代についても言及。「近い将来、オンライン診療を受診する可能性があるのであれば、あらかじめかかりつけ医になりそうな医師に、健康相談をすることを推奨したい」との考えを示した。

 

 

出典:医療介護CBニュース

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