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2021.09.09
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なぜ、あの病院は「勝てる採用」ができたのか?――大量採用編

ケースから学び看護師採用の勝ち組になる! vol.2

 

編集部より

思ったように看護師を集めることができず、頭を悩ませている病院は少なくないでしょう。より効率的に、より確実に、より自院にマッチした人材を集めるためには、どんな取り組みが必要なのでしょうか。本シリーズでは、医療業界の採用に長年携わってきた株式会社ITA取締役副社長の吉本賢次さんに、実例を踏まえた看護師採用のポイントを語っていただきます。第2回は、大量採用に成功した病院のケースから「勝てる採用」の具体的な取り組みについて考えます。病床数の増加に欠かせない看護師増員ですが、大幅な増員を目指し人材紹介会社の活用によって「勝てる採用」に成功した背景について探ります。また、地域の他の病院の病床数増加や採用動向の変化が自院の採用にも影響を与えるとして、日々目を配るべきだというその理由とは?

 

取材・文/中澤 仁美(ナレッジリング)

撮影/和知 明(株式会社BrightEN photo)

編集/メディカルサポネット編集部

 

 

ケース(1)「190人の増員」を前に途方に暮れていたR病院

 

<ケース概要>

R病院は、関東近郊にある急性期病院。新築移転に伴って増床(150床へ)するため、15か月後までに190人の新たな看護師の採用が必要だった。もともと病院としての得意分野がはっきりしており、離職率も15%前後と悪くない数字だったが、それまで経験したことのない大量採用を進めるにあたって採用担当者は頭を抱えていた。

 

R病院のイメージ写真(実際とは異なります)

 

 

 

最大のミッションは「応募者を確保すること」

 

R病院のように大量採用が必要になったとき、対象者を絞り込みすぎるのは現実的でありません。とにかく応募者数を増やし、できるだけ多く内定を出していくことが必要です。

 

そこで最初に取り組んだのが、人材紹介会社との関係を強化し、R病院の求人情報を広く知らしめることでした。転職市場でのカバー率を意識しながら、新規開拓や掘り起こしを含む約80社の人材紹介会社に情報提供していきました。

 

いわゆる大手の人材紹介会社とは個別に面談の機会を持ち、院内の会議室で合同説明会を実施(来院できない人材紹介会社には資料を送付)。そこでは院長、事務部長、看護部長に登場してもらい、欲しい人物像や人数、事務手続きや紹介手数料のことまで事細かに説明しました。

 

 

 

 

同時に、広報戦略の改善にも着手しました。看護部のウェブサイトをPC版とモバイル版の両方で新たに作成し、リスティング広告(検索ワードに連動して広告掲載する手法)も打つことで大幅に露出を増やしました。これには、自己応募を少しでも増やすという目的だけでなく、人材紹介会社経由の応募者増加を後押しする目的もありました。ほとんどの看護師は、人材紹介会社から病院の情報を提供された後、自分でもインターネット検索で追加調査を行います。そこで看護部のウェブサイトがなかったり、悪印象を与えるような内容だったりすると、紹介を受けても応募に至らない可能性が大いにあります。

 

さらには、紹介から面接、内定までのスピード感も非常に重要なのですが、これについては第3回で詳しくお話ししようと思います。

 

 

 

離職率が「15%→25%→15%」をたどった背景

 

こうして看護師求人市場でR病院の認知度は飛躍的に上昇し、関東近郊のみならず全国から応募が来るようになりました。逆に言えば、大幅な(私の肌感覚では50人以上の)人員増加を必要とする場合、エリアを限定していては実現困難ということです。これを見越して、遠方から引っ越してくる看護師のために寮を増やしたことも吉と出ました。15か月後には、190人増員というハードルを無事にクリアすることができたのです。

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