2025.07.07
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vol.1 薬剤師が退職・転職活動を決意する理由とは?

5分で読めるポイント解説 薬剤師白書2024

薬剤師白書2024

編集部より

医療・福祉の現場において、薬剤師の役割は非常に大きなものですが、多くの現場は人材不足に悩んでいます。特に、薬剤師・薬局に求められる役割は転換期を迎えており、業務の中心は対物から対人へ変わり、ビジネスモデルについても立地の優位性を生かすものから地域医療の担い手としての取り組みへとシフトしています。

そこで今回、『薬剤師白書2024年度版』より、薬剤師の転職・就業動向の調査結果を紹介します。彼らは現職を続けるためにはどのようなことが必要と考えているか、転職する際にはどのようなポイントを重視するかを知ることで、ぜひ採用活動や定着率アップのためのヒントとしていただければ幸いです。

 

編集・構成/メディカルサポネット編集部

 

薬剤師の転職・就業傾向

以下は、「薬剤師白書2024年度版」における、退職・転職動向に関する調査結果です。

 

薬剤師が感じる仕事のやりがい

薬剤師が感じる仕事のやりがい【5分で読めるポイント解説 薬剤師白書2024】  

現在の職場でやりがいを感じていると回答した467人に、どのようなときにやりがいを感じるか尋ねたところ、上位に以下が挙げられています。

 

  • 「患者に感謝されたとき」69.2%
  • 「自身のスキルアップ・成長を感じるとき」37.7%
  • 「チーム・職場全体で仕事に取り組んでいるとき」29.8%
  • 「困難な仕事をやり遂げたとき」28.7%

  

職務を通して患者の役に立ち、感謝されたと実感することが、薬剤師のやる気やモチベーションに大きく影響し、自身のスキルアップや職場全体で仕事に取り組める環境が、やりがいにつながっていると考えられます。

 

では、薬剤師が退職を考える理由にはどのようなことがあるのでしょうか。

 

 

退職・転職を考えるきっかけ

退職・転職を考えるきっかけ【5分で読めるポイント解説 薬剤師白書2024】

 

今後も薬剤師を続けたいと思うか尋ねたところ、上位に以下が挙げられています。

 

  • 薬剤師として長く働き続けたい」43.1%
  • 薬剤師に限らず、関心のある仕事をしてみたい」39.9%
  • まだ分からない」7.2%
  • 薬剤師以外の仕事をしてみたい」6.5%

 

本調査の自由回答欄に寄せられた実例には次のようなものがありました。

 

人員不足。処方箋 40 枚あたり薬剤師一人との昔からの謎の考え方、やり方が変わっているのに、いつまでこれに従うのか不思議。

■医療機関、特に薬局では、薬剤師という資格にあぐらをかいて、不平不満を言う人が多い。こういう人がいなくならないと、薬剤師の労働環境や待遇は良くならない。

■服薬指導などで在宅勤務ができるようになると良い。

調剤業務以外にも病院組織の委員会やチームでの活動、データ集計など業務量が多く、人員不足。人員を増やすか業務負担を軽減するか、経営陣は実際の環境に目を向けて欲しい。そうしなければ退職者は後を絶たず、新しい人も入ってこないという負の連鎖は終わらない。

  

では、薬剤師が仕事を長く続けるには何が必要になるのでしょうか。

  

薬剤師を長く続けるために

薬剤師を長く続けるために【5分で読めるポイント解説 薬剤師白書2024】

 

薬剤師を長く続けるために何が必要か尋ねたところ、上位に以下が挙げられています。

  • 「良好な人間関係」72.3%
  • 「給与などの待遇面の充実」68%
  • 「休暇の取りやすさ」57.8%
  • 「長時間労働の負担を軽減する体制」42%

 

給与などの待遇面の充実はもちろん、職場での良好な人間関係が重要視されていることがわかります。

 

まとめ

本記事から読み取れるように、薬剤師が長く働き続けるには、「給与・待遇」「人間関係」はもちろん、業務の負担を軽減する取り組みが重要になってきます。

では、従業員の定着率を上げるために、事業者側ができる施策はどのようなものがあるのでしょうか。

次回も薬剤師白書のデータをもとに、実際に成功している施策は何なのか読み取っていきます。

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薬剤師白書2024

 

 

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