2025.01.20
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vol.3 薬剤師が転職の際に重視する条件とは?

5分で読めるポイント解説 薬剤師白書2023

 

編集部より

医療・福祉の現場において、薬剤師の役割は非常に大きなものですが、多くの現場は人材不足に悩んでいます。特に、薬剤師・薬局に求められる役割は転換期を迎えており、業務の中心は対物から対人へ変わり、ビジネスモデルについても立地の優位性を生かすものから地域医療の担い手としての取り組みへとシフトしています。

そこで今回、『薬剤師白書2023年度版』より、薬剤師が転職活動する際に重視する条件を紹介します。ぜひ、採用活動の参考にしていただければと思います。

  

編集・構成/メディカルサポネット編集部

 

薬剤師は転職活動の際にどのような条件を重視するのか

前回は、薬剤師の転職・就業動向の調査結果について紹介しました。

その際にも、定着率アップのためには「十分な職員数の確保」が有効であると挙げられています。

 

では、採用活動を円滑に進め、人材確保するためにはどうすればよいでしょうか。

今回は薬剤師が転職活動する際に重視する条件を紹介します。ぜひ、採用活動の参考にしていただければと思います。

 

以下は、「薬剤師白書2023年度版」における、退職・転職動向に関する調査結果です。

 

応募を決める際に重視する条件

  

転職活動で応募を決める際に重視する条件を尋ねたところ、上位に以下が挙げられています。

  • 「給与条件(年収・月収・手当・賞与など)」75.5%
  • 「勤務地・通勤距離」67.1%
  • 「勤務時間・勤務体系(交替制度・オンコール回数など)」66.7%
  • 「休日・休暇」63.8%

  

応募を決める際には、給与や休日などの労働条件を重視しつつ、職場の人間関係や仕事内容、やりがいも意識していることが伺えます。

  

面接・職場見学の際に重視する条件

 

転職活動で面接・職場見学の際に重視する条件を尋ねたところ、上位に以下が挙げられています。

  • 「労働条件などの詳しい説明」63.6%
  • 「通勤アクセスの良さ」58.0%
  • 「仕事内容・流れなどの詳しい説明」55.4%
  • 「配属先の職場見学ができる」39.1%

 

求職者は、面接では労働条件や仕事内容などの詳細な説明を受けたいと考えていると同時に、配属先の職場見学で、職場の雰囲気を知っておきたいと考えていることがわかります。

  

入職を決める際に重視する条件

 

転職活動で入職を決める際に重視する条件を尋ねたところ、上位に以下が挙げられています。

  • 「給与条件(年収・月収・手当・賞与など)」78.2%
  • 「勤務時間・勤務体系(交替制度・オンコール回数など)」67.6%
  • 「休日・休暇」63.1%
  • 「勤務地・通勤距離」58.2%

 

本調査の自由回答欄に寄せられた実例には次のようなものがありました。

 

■内部の人間関係や雰囲気、周辺医療機関のドクターの性格など、詳細も教えていただけると参考になる。

■全体的に給与面で高望みができないのがネック。長年働いて、ある程度昇給していると転職するにも同じかそれ以上は見込みが薄くなる。

■結局は人間関係に嫌気がさす。人間関係だけは入職してみないと分からない。人間関係が悪いなら、それを補う魅力が欲しい。

■面接官の感じは良かったが、実際に配属される職場のスタッフを全く知らずに入職して、戸惑ってしまった。

  

 

まとめ

本記事から読み取れるように、薬剤師は転職活動において、給与や勤務体系、休日などの労働条件を重視しているとともに、配属先の人間関係が良いかどうかも重視しています

 

それらを踏まえ、面接時には、労働条件の詳細な説明と共に、配属予定先の見学の実施や、周辺医療機関にはどのようなドクターが勤務しているかといった具体的な説明を行うことが重要でしょう。

 

求職者の重視する条件を意識しながら、ぜひ貴社・貴院の採用活動に役立てていただければ幸いです。

 

  

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