2023.04.10
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地域への想いを託す事業承継

“超”地域密着調剤薬局の経営戦略 ~地域と共に生き続ける~ vol.12

“超”地域密着調剤薬局の経営戦略  ~地域と共に生き続ける~

 

編集部より

「物」から「人」へ。2025年の実現を目指す地域包括ケアシステムの構築に向けて、薬局のあり方は変革期の真っ只中です。厳しい薬局経営が続く中、地域に根差す調剤薬局の強みを活かせる時代がようやく来たと考えている薬局経営者・管理者の方たちも多いことと思います。しかし、街の小さな薬局が地域と共に生きるとは具体的にどういうことなのでしょうか?本コラムでは、東京都練馬区江古田で地域密着調剤薬局経営をされている、たむら薬局の田村憲胤(のりつぐ)さんに、採用・税務・地域連携など薬局経営に関わる実践知についてお話しいただきます。

最終回の第12回は、薬局の事業承継についてです。田村さんが薬局経営者を目指したのは、なんと27歳の時。勤めていた薬局を事業承継するにあたって、どのようなやり方で知識を身に着け、金銭的な壁を乗り越え、一国一城の主となったのでしょうか?これからの地域を担う薬剤師たちに熱いメッセージを頂きました。

新型コロナウイルスの独立系薬局への影響

昨年の4月から連載させていただいてきたコラムも今回でいよいよ最終回となります。

最終回は「事業承継」に関して書かせていただきます。

 

新型コロナウイルス感染による1回目の緊急事態宣言が出てから3年が経ち、ゴールデンウイーク明けからは季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行も決まりましたが、コロナ禍による外部環境の変化から、M&A(合併・買収)や閉店で地域に根差す独立系薬局が減少しているのを実感しています。

 

第2回のコラムでも書かせていただきましたが、10年前、経営者は孤独だと痛感し本当にどん底でした。

少しでも光を求めて前に進む中で、同じように地域で薬局経営している仲間達も同様な苦労をしながら経営しているのだと気づき、刺激をもらい、まずは会社のビジョンを掲げ、良いと思ったものは積極的に取り入れ、試行錯誤を繰り返してきました。

        

 

地域への想いを託す事業承継

     

        

たむら薬局、事業承継の始まり

第1回目のコラムに生まれ育った地域の「人」の縁で薬局経営の道をスタートした経緯に関して書きましたが、簡単に事業承継できたわけではありません。

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