2022.11.07
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病院経営の担い手を育てるネットワーク構築
~人材育成の仕組み化とオンラインサロン・セミナー活用~

攻めの中小病院経営 ~事務部門が動かすヒト・モノ・情報~vol.8

  

 

編集部より

新型コロナウイルス感染症の影響を受け、経営・人材確保・収益化など、病院はさまざまな課題に直面していることがこれまで以上に浮き彫りとなりました。それらの課題解決のための取り組みが、必ずしも改善に結びつくとは限らず苦戦する病院もあるようです。本コラムでは、熊本県甲佐町にある谷田(やつだ)病院で事務部長を務める藤井将志さんに、病院において大きな役割を担う事務部門のリアルな実践方法について解説いただきます。第8回のテーマは事務部門の未来を担う人材の育成についてです。谷田病院が取り組む院内の事務部門スタッフの育成方法と、オンラインサロンを立ち上げ孤独になりがちな事務職たちの横のつながりをつくり知の共有を目指す藤井さんの活動は、病院事務部門担当者なら知っておきたい実践知を育む手法だといえるでしょう。

 

 

「医療マネジメント職」で、病院経営人材の育成を仕組み化

これまで50件以上の病院の経営に関わってきてこんな課題に直面してきました。

  

病院経営を自ら考え、実践できる事務方が少なすぎるうえに、そういった人材を育成する仕組みもない

  

事務長・幹部育成研修は数多あれど、形式知の講義やディスカッションに終始していて、病院経営の実践に必要なコツやノウハウといった暗黙知を学ぶ機会があまりに少なく、個人の資質頼みになっていると感じています。できないことをできるようにすることが教育であり、病院経営ができる人材を育てるためには仕組み化が不可欠です。

  

そこで、谷田病院では「全員事務長宣言!」を合言葉に、病院事務長に求められるスキルを身につけることを事務部メンバーに求めています。

  

■毎月半日の座学勉強会であるOff-JT

■事務長である私に月一同行するOJT

■短期間でさまざまな業務をローテーションして実施するジョブローテーション

  

この3つを柱として、これらを通して事務長のコンピテンシー表で自己評価し、少なくとも病院経営に関する項目がGrade2(頭で理解できているが関わったことがない)以上になることを目指しています。

 

 

 

ジョブローテーションでは1つの分野に限定せず、医事、庶務、経理、IT、広報などを6~10年かけて異動します。また、医事課に所属している間も、受付や請求、介護請求、施設基準など半年~1年くらいで次々と業務を変えていきます。そうすることで病院全体を見わたし、意思決定をする力を養っていきます。

      

病院経営の担い手を育てるネットワーク構築 ~人材育成の仕組み化とオンラインサロン・セミナー活用~ 

 

   

フラットなオンラインサロンで、医療経営実践者をつなぐ

どの病院でもこうした仕組みづくりが可能かと言えば、そうではないでしょう。「いい病院にしたい」「少しでも経営を改善したい」という思いはあっても、院内では同志を見つけられず、壁にぶつかっているという病院事務職の悩みも多く聞いてきました。

 

そんな声にこたえる場として立ち上げたのが、オンラインサロン「病院事務の知恵袋」です。このオンラインサロンは、医療経営士の資格ホルダーや

会員登録されている方のみ続きをお読みいただけます。

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