2024.06.13
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看護師の離職を防ぐクリニックの人間関係とは?
対人トラブルが起こる5大要因と対処法

            

編集部より

少人数のスタッフで診療にあたるクリニックでは、人間関係が患者集客にも大きな影響を与えます。なかでも、患者を含めクリニックにいるすべての人と関わりを持つ看護師の人間関係は重要です。

本記事では、NR・サプリメントアドバイザーの経験を活かし、多数の医師や医療従事者向けの関連書籍、ウェブメディアなどで執筆を行っている朝倉さんが、護師が離職しないために気をつけるべき人間関係のポイントについてご紹介します。

  

執筆/朝倉 哲也 健康ライター(NR・サプリメントアドバイザー)

編集/メディカルサポネット編集部

          

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1.クリニックならではの人間関係とは?

2020年の厚生労働省の調査結果をもとに計算すると、クリニックの常勤スタッフ数は約6名、これに非常勤、パートタイマーを加えても、平均的なクリニックのスタッフ数は10人未満と考えられます。

 

少人数の組織はまとまりやすくチームワークを発揮しやすい反面、いったん人間関係がぎくしゃくしてしまうと修復が難しいものです。小規模な組織だけにストレスからの逃げ場がなく、離職につながるケースも少なくありません。

    

2.看護師との人間関係で気をつけたいポイントとは

会話をする医師と看護師

      

クリニック内の職種は、医師、看護職員、事務職員くらいですが、看護師はすべての職員と患者に対して業務上のつながりがあります。看護師との人間関係について、気をつけるべきポイントを考えてみましょう

  

経営者・院長に求められるのは公正性

組織のトップとしてすべての職員に分け隔てなく接することは院長の務めといえるでしょう。特に、小規模集団であるクリニックでは、院長の言動や行動を全員がつぶさに見ています。特定の職員だけ評価が高い、あるいは評価が低いと感じられるとき、妬みや敵意が生まれ、人間関係に亀裂が生じます。院長が看護師と接するときには、公正さと中立を保つ配慮が必要です。

 

ドクターの言動・行動に要注意

クリニックは医師が院長ひとりか多くても数名で、非常勤のドクターが多いのが特徴です。複数の医療機関をかけもちしている場合もあり、クリニック内の人間関係に配慮する余裕のない医師も少なくありません。また、特定の看護師にだけ優しくして人間関係に不要な波風を立てる医師も見られますが、医師本人が気づいていないこともあります。

 

忙しいなかでの患者さんとの接し方

評判のいいクリニックには患者さんが多く来院されますが、そのぶん待ち時間も長くなりがちです。イライラした患者さんの「まだですか」の声に対して、忙しさから充分な対応ができないこともあります。こんなとき、スタッフの接し方次第ではモンスターペイシェント化する可能性もあり、一歩間違えばいちばん大切な患者さんとの関係が看護師にとって最大のストレスとなりかねません。

 

良くも悪くも影響が大きい院長婦人

院長婦人がクリニックの経営に参画する場合、ナンバー2に徹して院長と現場スタッフの間を上手に仲介できればプラスに働きますが、院長を押しのけて現場に介入してしまうと逆効果です。現場スタッフがどちらの指示に従えばいいか迷ってしまい、チームワークを乱し、院内の人間関係を損ねてしまう原因となります。

 

もっとも気をつけるべきは看護師同士

クリニックの看護師は人数が少ないだけに、一致団結して効率よく業務を進める必要があります。看護師同士の仲が悪いと仕事がはかどらないだけでなく、ぎくしゃくした雰囲気が患者さんにも伝わってしまい、患者が減ってしまう原因にもなりかねません。

 

ベテラン看護師が権力を握っている、特定の看護師だけが優遇されている、業務量に個人差がある、などの不満があると、看護師同士の不仲からクリニック全体の雰囲気を悪くしてしまいます。

       

3.対人トラブルが起こる5大要因と対処法

クリニック内で対人トラブルが起こる5つの要因として、

  • 人事評価に対する不平等感
  • 配慮に欠ける医師への不満

 

        

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