2017.09.08
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Vol.02 看護師お悩み相談
~「看護研究」が負担です……(24歳・女性・急性期病院)~

【コラム/ナースぷらす】

メディカルサポネット 編集部からのコメント

看護研究の発表に向けてテーマを探すのではなく、日ごろから「何か問題はないか」「こんな学びがあった」とアンテナを張っておくことをオススメします。文章表現も、いろいろな本を読むことで、おのずと身に付きますよ。

 

 

看護師歴33年。現役看護部長の行徳倫子さんが、仕事の悩みに九州弁でお答えします。 人の命を預かるプレッシャー、忙しさや人間関係…ココロの重荷を、おりん姉さんの厳しくも温かいアドバイスで取り除いてみませんか?

  

「看護研究」の前に文章に慣れよう!

研究活動は自分の成長に欠かせない道具ですが、「嫌だな……看護研究、なんで時間外にしなきゃならないの?」「何をテーマにしたらいいの? 毎回、研究発表のための研究って感じ……」こんな愚痴をよく耳にします。みなさんも、同じ思いしたことありますよね。

  

「看護研究」=“やらされ感”満載の課題

  

研究とは、物事を詳しく調べたり、深く考えたりして、事実や真理などを明らかにすることです。つまり、いま行っていること、あるいは立証されていることを調べて、こうでした、ああでした、と述べればいいだけです。ちょっと、簡略しすぎだけど(笑)。とはいえ、「文章で表現すると難しい」「研究行動はできていても、そのプロセスをまとめたり、表現したりするのが苦手」という人も多くみられます。これは、研究に悩んでいるのではなく、国語力の低さが問題かもしれません。「スマホは見るけど、本のページは開かんとやろ?」研究の前に、文章に慣れることが先決です!

 

日頃の心構えや行動から研究活動を始めよう

なぜ、小説の作者が認める映画ができ上がるのでしょうか? 役者さんは、ただ単に台本片手に演じている訳ではありません。台本だけで演じられる訳がない。では、どうやってその役になりきれるのか? 役者さんは必ず、原作を熟読するそうです。作者が描いた文章の一言一句を理解し何を伝えたいのかを読み取るそうです。これは、役者にとって、どんな作品に出会っても、最初に行う基本行動だそうですが、日頃から小説を読む習慣をつけており、文章を読み解く力を養っているそうです。さすが、プロですね~! ここで言いたいのは、単に研究で何かのテーマを始めるのではなく、日頃の心構えや行動から研究活動を始める力を身につける必要があるという事です。

おりんの処方箋

1.日々の業務のなかで問題視しながら行動する

2.日常生活のなかで、本を読む時間をつくる

3.日常生活のなかで、常に学ぶ姿勢をつくる

 

 

1.日々の業務のなかで問題視しながら行動する

常にテーマを描きながら行動し、そこに問題はないか考察しましょう。 

 

2.日常生活のなかで、本を読む時間をつくる

登場人物はどのように表現されているのか、言葉は? 文の構成は? などを考えながら読むクセをつけてみましょう。 

 

3.日常生活のなかで、常に学ぶ姿勢をつくる

人に教えを乞う姿勢は、自分を見つめなおす機会であり、活用しなければなりません。みなさんも日ごろから言葉に触れる訓練をしてみてください。たとえば、ふたりで、あるひとつの物を言葉で表現しあい、文章にしてみましょう。どうですか?……色んな言葉が生まれてくるでしょう? 研究は作業の中で、考察力・文章力・表現力あるいは発想、思考力が身に付き、最終的には、相手に伝える力を与えてくれる不思議な課題です。嫌がらず、率先してやってみましょうか!自分自身の成長のために――。

 

プロフィール

行徳倫子(ぎょうとく りんこ)


佐賀女子短期大学付属看護学校を卒業後、33年間看護師として民間病院や公的病院での一般急性期の医療に携わり、看護実践や教育・看護管理などの経験を培う。豊富な経験を活かした講演会やセミナーは悩める看護師たちに高く評価されている。現在は、医療法人鵬志会 別府病院にて看護部長として勤務中。 

  

 

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出典: ナースぷらす+

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