2021.09.21
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【最終回】コミュニケーションは「合わせ鏡」
「わたしがもういちど看護師長をするなら」~大学病院 看護部長~

介護・医療系管理職のわたしの背中を押した1冊 vol.6

 

編集部より

経営者や管理者は日々忙しいはずなのに、なぜか多くの本を読み生き生きとしている・・・。看護師・保健師を経て現在は人材育成・組織開発コンサルタントとして活躍されている久保さやかさんが、「経営者・管理者は本から多くのヒントをもらっているのではないか?」という仮説を検証すべく、毎回1人の経営者・管理者の方から本にまつわるエトセトラについてインタビューしていくコラムです。経営や管理に直結する本・趣味の本、さまざまな本との出会いや出会うタイミングが、仕事やキャリア・経営を考えるきっかけにもなる、これは介護・医療系のみならず、広く言えることではないでしょうか。皆さんはどんな1冊を選びますか?そして、そこにはどんなエピソードがありますか?

  

執筆/久保 さやか(thoughts代表/看護師・保健師)

編集/メディカルサポネット編集部

 

「介護・医療のリーダーたちは、よく本を読み、仕事の糧にしている」

介護・医療のリーダーたちは、読書家が多い!現場で悪戦苦闘しながら、活躍されている方々に、これぞという本を選んで頂きました。連載の中では、選んだ理由や、背景に起こったエピソードを共になぞり、働く上での源泉について、伺っていきます。

 

コミュニケーションは「合わせ鏡」

「わたしがもういちど看護師長をするなら」~大学病院 看護部長~

 

いよいよこの連載も最終回。6人目のリーダーは、大学病院で看護部長をしているこぶさんです。

 

こぶさんが紹介してくれた本は、日本看護協会の元会長である坂本すが氏が看護管理者に向けて書いた、マネジメントの実践書です。言わずもがなですが、日本看護協会は保健師・助産師・看護師・准看護師が属する職能団体。本の中では、看護師長、看護部長を経て、会員数約76万人の協会トップとなった坂本氏が、ご自身の経験を振り返りながら、看護管理者の悩みの乗り越え方について、語っています。

 

こぶさんは、この本からどんな影響を受けたのでしょうか。

  

 

こぶさんのイチオシ
坂本すが著 わたしがもういちど看護師長をするなら 医学書院

 

 

 

看護師長と看護部長の視点の違い

この本を読んだのは、2回。初めて読んだのは、看護師長として病棟に勤務していた時でした。その時は、入ったばかりの優秀な新人が5月に辞めたいと言い出して、対応に悩んで読んだのがきっかけでした。

 

看護部長になった今読むと、最初とは見方が変わっていることに気づきます。当時、印象に残っていたのは、辞めたいと言ったスタッフを坂本さんが焼き肉に連れていくエピソードだけ(笑)。悩みのピンポイントの部分だけだったのでしょうね。

 

今は、部下たちに、この本に書かれているような看護師長になってほしい。坂本すがさんも、看護師長の目線ではなく、看護協会の会長の目線で書いている。だからこそ、胸に刺さる言葉も多く、今の私に必要な本なのだと思います。

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