2020.07.09
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427病院の8割が減収、保団連調べ
診療所は耳鼻科と小児科が苦戦

メディカルサポネット 編集部からのコメント

新型コロナウイルスの感染拡大による医療機関への影響を明らかにするため、全国保険医団体連合会が緊急調査を行いました。結果によると、4月の保険診療の収入が前年同月に比べ減少した医療機関(医科)が8割を超えました。主な診療科別では、小児科、耳鼻咽喉科、眼科、整形外科の4科で「減った」が9割を超え、中でも耳鼻咽喉科と小児科では3割以上の減収が70%前後を占めています。

 

 新型コロナウイルスの感染拡大による医療機関への影響を明らかにするため全国保険医団体連合会が行った緊急調査の結果によると、4月の保険診療の収入が前年同月に比べ減少した医療機関(医科)が全体の85.3%を占めた。医療機関のタイプ別では、回答があった427病院のうち339病院(79.4%)で保険診療収入が減り、39病院では3割以上の減収だった。保団連では、医療機関の状況を引き続き把握し、日常診療の維持・改善の取り組みを進めるとしている。【兼松昭夫】

 

 調査は、全国の保険医協会などを通じて4月28日から5月22日にかけて実施。29都府県の4万1,776カ所の医療機関(うち医科は2万4,488カ所)に調査票を送り、1万742カ所(7,116カ所)が有効回答した。

 

 集計結果によると、診療所では回答があった6,689カ所のうち5,729カ所(85.6%)が減収だった。3割以上の減収は1,527カ所で、「減った」と回答した5,729カ所の26.7%を占めた。主な診療科別では、小児科(94.2%)、耳鼻咽喉科(93.9%)、眼科(92.3%)、整形外科(91.1%)の4科で「減った」が9割を超え、中でも耳鼻咽喉科(71.7%)と小児科(68.8%)では3割以上の減収が70%前後を占めた。

 

 自由記載欄では、「この傾向が今後数カ月続くと、職員の給与、賞与などに影響する」などの声があった。

 

【医科】保険診療収入×診療所の主な標榜

 

提供:全国保険医団体連合会

 

 

出典:医療介護CBニュース

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