2020.06.05
3

専門家会議の議事録、問題にせず
日医・釜萢常任理事「隠し事はない」

メディカルサポネット 編集部からのコメント

新型コロナウイルス感染症の対策を話し合う政府の専門家会議で議事録が作成されていなかったことについて、日本医師会の釜萢敏常任理事は「議事概要の内容は正確で、特に隠し事があるようには認識していない」と見解を示しました。自身も同会議のメンバーで、今後の「あるべき役割を整理している」と言及。発言者の公表などについては、「国の判断に任せればいいのではないか」と話しました。

 

 日本医師会(日医)が3日に開いた定例記者会見で、新型コロナウイルス感染症の対策を話し合う政府の専門家会議の議事録が作成されていなかったことについて、釜萢敏常任理事は「議事概要の内容は正確で、特に隠し事があるようには認識していない」などと見解を示した。【吉木ちひろ】

 

自身の見解を説明する釜萢敏常任理事(3日、都内)

自身の見解を説明する釜萢敏常任理事(3日、都内)

 

 釜萢常任理事は、感染が拡大傾向にある北九州市では、状況を把握するために症状のない濃厚接触者も含めて幅広く検査を実施していることを説明。感染拡大の兆候がある東京都においても、「症状のないような症候性である濃厚接触者についても、しっかり把握して今後の感染拡大を予防していくことが必要」と述べた。都内の医療提供体制については、3月末から4月の状況と比べて回復していることから、「まだ余力がある状況」との認識を示した。

 

 また、医療機関での感染を懸念する親が来院を控えることで、全国で「小児を中心とした予防接種が滞っている」ことにも言及。特に感染者のいない地方などの医療機関は時間の余裕があることから、「感染のリスクを減らした形で設定し、予防接種の機会をなるべく増やすような努力をしている」「本来受けるべき予防接種が受けられないために、その疾患にかかってしまうという事態はくれぐれも避けなければ」などとして、通常通りの来院を呼び掛けた。

 

 自身がメンバーでもある政府の専門家会議については、今後の「あるべき役割を整理している」と言及。さらに、議事録を政府が作成していなかったことについて、2月16日の初開催時の説明の中で、「議事録を公表するという基準に該当する会議ではなくて、議事概要をしっかり公表していくという整理で運営をしていくという説明はあったと思う」と述べた。さらに、自身の認識として、公表されている議事概要は「議論の進め方や議論の内容については、非常にかなり正確に書かれている」と指摘。発言者の公表などについては、「国の判断に任せればいいのではないか」とした。

 

 

出典:医療介護CBニュース

この記事を評価する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOP