編集部より

慢性的な人材不足に悩み、「求人をだしても応募者がゼロ」と嘆いている病院・施設・企業も多いのではないでしょうか。こうした人手不足を解消するひとつの手法として、今注目されているのがアルムナイネットワークです。本記事では、アルムナイネットワークについて注目される背景やメリット、導入のポイントなどについて、キャリアコンサルタントの菅田芳恵さんが解説します。

 

執筆/菅田 芳恵(グッドライフ設計塾代表/キャリアコンサルタント/特定社会保険労務士/産業カウンセラー)

編集/メディカルサポネット編集部

  

   

1.アルムナイネットワークとは

 アルムナイネットワークとは、文字通りアルムナイ同士のつながりです。具体的にどんな意味なのか見ていきましょう。

 

(1)アルムナイとは

アルムナイとは、英語で「卒業生・同窓生」という意味で、会社においては退職した元社員のことを指します。

   

(2)アルムナイネットワークとは

アルムナイネットワークとは、退職した元社員の同窓会のような仕組みで、退職者の最新の近況など各個人の情報を企業が収集・管理します。

こうすることで、元社員の経歴や持っているスキルなどを確認することができ、退職者同士の横のつながりも把握することが可能になるのです。

  

        

2.アルムナイネットワークが注目される背景

今まで、定年退職者以外のケースでは「退職者=会社が嫌で辞めた人」というイメージが少なからずありました。しかし、近年は労働市場や働き方の変化によって、退職者へのイメージが変化しているようです。その背景をいくつか挙げてみましょう。

     

(1)生産労働人口の減少により人材確保が困難になった

少子高齢化・働き手の減少によって企業が労働者を確保することが難しくなってきました。そこで、採用の一つの手法として退職者の再雇用が検討されています。

   

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