2018.11.14
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飲酒量低減薬「セリンクロ」など近く承認へ-新薬情報

メディカルサポネット 編集部からのコメント

治療の必要な患者さんが80万人いると推計されているアルコール依存症。このたび、大塚製薬が申請した治療薬「セリンクロ」の承認が了承されました。「セリンクロ」は中枢神経系に広く存在するオピオイド受容体調節作用を介して飲酒欲求を抑制し、依存症患者の飲酒量を低減を効能・効果とする、新有効成分含有医薬品です。12月までに正式に承認される見通しです。

 

薬事・食品衛生審議会(薬食審)の医薬品第一、第二両部会はこのほど、表1の医薬品の承認を了承した。12月までに正式に承認される見通し。

 

大塚製薬が申請した「セリンクロ」(一般名:ナルメフェン塩酸塩水和物)は、アルコール依存症に用いる治療薬。断酒状態で使用する薬剤は既に3剤承認されているが、同薬は国内初となる飲酒量の低減を目的とした薬剤。承認に当たっては、適正使用を図る観点から、アルコール依存症治療を適切に実施できる医師のみ処方を認める。

 

■メトトレキサートが難治性乾癬に使用可能に

厚生労働省は8日付で、抗リウマチ薬「リウマトレックス」(メトトレキサート)について、難治性の乾癬への使用を保険診療上認めた。日本皮膚科学会の要望を受け、薬食審の事前評価を行って公知申請が可能と判断されたもの。今後、製造販売元のファイザーが正式に承認申請を行う。具体的な効能・効果は「局所療法で効果不十分な尋常性乾癬、関節症乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症」で、①ステロイド外用剤等で十分な効果が得られず皮疹が対表面積の10%以上に及ぶ患者、②難治性の皮疹、関節症状、膿疱を有する患者―に用いる。

 

このほか、降圧薬「ブロプレス」(カンデサルタン シレキセチル)についても、小児用量の公知申請が了承され、9日付で保険適用となった。1歳以上6歳未満には0.05~0.3mg/kgを1日1回経口投与する。6歳以上には2~8mgを1日1回経口投与し、必要に応じて12mgまで増量する。いずれも腎障害を伴う場合は低用量から投与を開始し、必要に応じて8mgまで増量し、成人の用量を超えないようにする。

 

 

 

 出典:Web医事新報

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