2019.05.13
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抗がん剤オプジーボの副作用に下垂体機能障害追記
厚生労働省が添付文書改訂を指示

メディカルサポネット 編集部からのコメント

厚生労働省は5月9日に令和元年度指示分の使用上の注意の改訂指示通知(医薬品)を更新しました。今回は12件あります。最新情報の確認を行ってください。医薬品・医療機器等の安全性に関する特に重要な情報が発出された際に、その情報を配信するメールサービスもあります。利用を希望する場合は医薬品医療機器総合機構のWEBページから登録できます(登録・利用は無料)。

  

 厚生労働省は9日、新たに重大な副作用などが確認された医療用医薬品について、添付文書(使用上の注意)改訂の指示を出した。改訂の対象となった主な医薬品は以下の通り。【新井哉】

 

抗がん剤オプジーボの添付文書

 

 〔ニボルマブ(遺伝子組換え)〕商品名はオプジーボ点滴静注100mgなど。悪性黒色腫、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんなどに効能・効果がある。「重大な副作用」の項に「下垂体機能障害」を追記。国内の症例が集積し、専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断した。過去3年の副作用報告で「下垂体機能障害」の関連症例が76例(因果関係が否定できない症例は11例)あった。

 

〔レンバチニブメシル酸塩〕商品名はレンビマカプセル4mgなど。根治切除不能な甲状腺がん、切除不能な肝細胞がんに効能・効果がある。「重大な副作用」の項に「間質性肺疾患」を追記。国内の症例が集積し、専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断した。過去3年の副作用報告で「間質性肺疾患」の関連症例が11例(因果関係が否定できない症例は4例)あった。

 

〔インフルエンザHAワクチン〕商品名はインフルエンザHAワクチン「第一三共」シリンジ0.25mlなど。インフルエンザの予防に効能・効果がある。「重大な副反応」の「皮膚粘膜眼症候群(Stevens―Johnson症候群)」の項に「急性汎発性発疹性膿疱症」を追記。国内の症例が集積し、専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断した。過去3年の副作用報告で「急性汎発性発疹性膿疱症」の関連症例が1例(因果関係が否定できない症例)あった。

 

〔デュラグルチド(遺伝子組換え)〕商品名はトルリシティ皮下注0.75mgアテオス。2型糖尿病に効能・効果がある。「重大な副作用」の項に「重度の下痢、嘔吐」を追記。因果関係が否定できない重度の下痢、嘔吐の発現症例が複数報告され、これらの症例の中には脱水を続発し、急性腎障害に至った症例も認められていることから、専門委員の意見も踏まえた調査の結果、改訂することが適切と判断した。過去3年の副作用報告で重度の胃腸障害の関連症例が7例(因果関係が否定できない症例は3例)あった。

 

 出典:医療介護CBニュース

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