2019.03.01
3

日医がワクチン供給情報の収集システムを構築、6月頃にも運用開始へ

メディカルサポネット 編集部からのコメント

MRワクチンは、1期(生後12~24ヵ月未満)と2期(5~7歳未満で小学校就学前の1年間)の2回、定期接種を受けるよう啓もうされています。その一方、感染報告数の増加やメーカーによる増産の限界などが原因によるワクチン不足が問題になっています。2月27日に日本医師会の定例会見が行われ、円滑なワクチン供給に向け「全国の医療機関からワクチン供給の情報を収集するシステムの構築」が進められていることを発表しました。MRワクチンを妊婦に接種することはできません。健康な赤ちゃんを産むためには、妊娠前の女性、家族、同僚や学友もMRワクチンを接種し、風しんに対する免疫を持つことが求められます。

 

日本医師会は2月27日の定例会見で、全国の医療機関からワクチン供給の情報を収集するシステムの構築を進めていることを明らかにした。風疹患者の増加に伴う追加対策として、今後3年間、抗体価の低い39~56歳の男性を予防接種の対象に含めることを踏まえた対応。釜萢敏常任理事は、収集した全国の情報を行政と共有し、「円滑なワクチン供給につなげたい」と述べた。

 

釜萢氏によると、構築中のシステムでは、医療機関が施設名、所属する郡市区医師会、医薬品卸に注文したワクチンの納入状況などの情報を日医へ報告する。システムの運用開始時期は、市区町村と医療機関で風疹抗体検査と予防接種の実施体制が整う6月頃を目指している。

 

麻疹・風疹報告数の増加やメーカーによる増産の限界などから、現時点で需給の逼迫が最も懸念されるのはMRワクチンだが、日医のシステムはMRワクチンだけでなく、定期・任意接種のワクチン全般の需給状況の把握に対応する予定。

 

MRワクチンについて「1歳と小学校入学前1年間の定期接種分は必ず確保しなければならない」と話す釜萢常任理事

 

 出典:Web医事新報

この記事を評価する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOP