2019.02.21
3

医療機関受診時の接触で麻疹ウイルス感染
大阪府で患者増、海外で感染し拡大したケースも

メディカルサポネット 編集部からのコメント

大阪府内で麻疹の患者報告が相次いでいます。過去10年で最多のペースで、病院内での感染も確認されています。大阪府感染症情報センターでは大阪府内における麻しん(はしか)の発生についての情報を配信しています。2月21日の第2報において、医療機関受診時の接触による麻しんウイルス感染があったことを公表しました。紺屋の白袴」とならないよう警戒してください。今後、医療施設におかれましては、受診の増加だけでなく、受診前の電話相談が増加することが想定されます。

 

 医療機関受診時の接触による麻疹ウイルス感染があったことが、大阪府感染症情報センターが公表した麻疹の発生状況で分かった。患者は予防接種を2回受けており、軽症の修飾麻疹と診断されたという。同センターは「二次感染例がないことが確認されている」としている。【新井哉】

  

大阪府感染症情報センターが公表した麻疹の発生状況

  

 同センターによると、大阪府内では、2018年末から麻疹の報告が続いており、19年に入り増加している。9年の患者報告数は46人(10日現在)で、男性(25人)が半数超を占めた。年齢の中央値は29歳だった。

 

 ワクチン接種歴別で見ると、「接種歴なし」が11人、「1回」が7人、「2回」が11人、「不明」は17人だった。3人が海外で感染したと推定されており、「その後に感染拡大を起こした例もある」という。

 

 同センターは「大阪府は国内外の観光客も多く、今後、春休みなどで人の往来が活発な時期を迎えることを踏まえると、今後も麻疹の免疫が充分でない者が、麻疹ウイルスに感染するリスクがある」とし、定期予防接種を徹底する必要性を指摘。特に医療従事者や教育関係者、観光業など不特定多数の人と接触の機会がある人は「ワクチンの接種を含めた対策が重要となる」としている。

 

  

 出典:医療介護CBニュース

この記事を評価する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOP