2018.03.08
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自殺未遂などの救急患者、医療機関の対応力強化 ~東京都が専門研修事業を開始へ

メディカルサポネット編集部からのコメント

東京都が3月24日から研修スタートする「救急医等専門研修事業」の目的は精神疾患と身体疾患を併せ持った救急患者を受け入れる環境の整備です。自殺未遂者や過量服薬などへの対応には、その両方への対応力が問われます。研修は2020年度までに計7回行われる見通しです。

  

東京都は、「救急医等専門研修事業」を始める。精神疾患と身体疾患を併せ持った救急患者を受け入れる環境を整えることが目的で、医師や看護師、救急隊員などを対象にした研修を3月24日に開催する。救急告示医療機関における自殺未遂者や過量服薬などへの対応力の強化を図りたい考えだ。【新井哉】

 

精神疾患を併せ持った救急患者の搬送をめぐっては、ケースによっては精神科医による対応が必要になるため、患者の受け入れが可能な医療機関を探すのに時間がかかっているのが実情だ。

 

特に精神科のない救急告示医療機関に患者が搬送された場合、精神疾患の知識がほとんどない救急医が単独で対応せざるを得ない。自傷行為の部位の縫合などの処置ができたとしても、退院後の精神科外来の通院に関する助言といったフォローアップができない恐れがある。

 

こうした状況などを踏まえ、都は、精神疾患と身体疾患を併せ持った救急患者を受け入れる際、▽標準的な初期治療を提供するために必要な医学的知識▽接遇法▽入院管理▽外来フォローアップへのつなぎ方―などを救急告示医療機関の医師らが身に付ける必要があると判断した。

 

研修では講義とグループワークを行う予定で、精神科医療機関の医師や看護師、精神保健福祉士がアドバイザーとして参加する。2020年度までに計7回の研修が行われる見通し。

 

出典:医療介護CBニュース

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