2018.09.06
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「精神神経症状」関連症例が11例
医薬品・医療機器等安全性情報「重要な副作用」

メディカルサポネット 編集部からのコメント

セフトリアキソンナトリウム水和物の投与が原因とみられる重要な副作用が多数報告されています。厚生労働省は添付文書の改訂を要請しました。より安全な医療に向け、慎重な取り扱いと観察を行ってください。

 

 「精神神経症状」の関連症例の副作用報告が11例あった―。厚生労働省が6日までに公表した医薬品・医療機器等安全性情報の「重要な副作用等に関する情報」の項目では、主にグラム陽性・陰性菌に作用するセフトリアキソンナトリウム水和物(商品名・ロセフィン点滴静注用1gバッグなど)の添付文書(使用上の注意)改訂を取り上げている。【新井哉】

 

厚生労働省の「医薬品・医療機器等安全性情報」

 

 安全性情報によると、2015年4月から18年2月までの間、同剤との因果関係が否定できない「精神神経症状」の関連症例の副作用報告が11例あったとし、胆管炎の70歳代の女性(慢性糸球体腎炎・膵臓がんの合併症あり)の症例の概要を示している。

 

 この女性は、慢性糸球体腎炎による維持透析を行っていたが、膵臓がんの化学療法を導入する目的で入院。発熱や血圧低下が認められ、胆管炎と診断された。同剤の投与を始めたところ、投与6日目に四肢に舞踏病様運動が現れ、投与を中止した。投与中止から1日後、不随意運動が見られたが、中止から2日後に消失した。

 

 同剤の血清中濃度については、投与中止日(当日の投与前)は450μg/ml、投与中止1日後は488μg/ml、4日後は428μg/ml、7日後は195μg/mlだった。

 

 

 出典:医療介護CBニュース

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