2018.08.07
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「副作用モニター情報」の発信が計500回に
現場からの症例を分析・評価、民医連

メディカルサポネット 編集部からのコメント

全日本民主医療機関連合会による「副作用モニター情報」は1992年10月から配信開始、2018年8月7日に第500回をむかえました。全国の病院や診療所、薬局などからの「現場の声」による副作用報告を分析しています。

https://www.min-iren.gr.jp/ikei-gakusei/yakugaku/zy1/k02_fukusayou/index.html

 

 全日本民主医療機関連合会(民医連)は7日、医薬品などに関する「副作用モニター情報」の発信が計500回に達したことを明らかにした。この情報は、病院や薬局などから報告された副作用症例を基に分析や評価を重ねた上で、特に注意喚起が必要な医薬品などを取り上げたもので、現場での活用を促している。【松村秀士】

 

 民医連によると、全国の病院や診療所、薬局から、毎年2000件程度の副作用症例が寄せられている。データベースには、2003年から17年までに計3万8000件の症例が集積されており、このうち、特に重篤度の高い報告は全体の4分の1。また、60歳以上の人の副作用報告が全体の8割を占めている。

 

 500回目の副作用モニター情報で、民医連が取り上げたのは、帯状疱疹用剤のアメナメビル製剤(商品名アメナリーフ錠)。この医薬品については、「1日1回の服用で済み、腎障害のある場合でも用量調節が不要」とされているが、民医連では「推奨できない」としている。

 

 その理由として、同剤は海外で第I相試験の健常な人への投与で血小板減少症や腎障害などの有害事象が問題となり、開発が中止されていると説明。また、重度の腎障害のケースでは血中濃度の上昇が確認されているほか、臨床試験では血液透析患者を含めた中等度から重度の腎障害のある患者が除外されているとも指摘している。

 

 さらに、患者に腎障害のある場合、細やかな用量調節が可能なアシクロビルと比べて、アメナメビル製剤は使いづらいとの見解も示している。

 

 

 出典:医療介護CBニュース

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