メディカルサポネット 編集部からのコメント消費者庁の「消費者安全調査委員会」が実施した自動ドアの事故に関する調査の結果によると、60歳代をピークとして高齢者の事故が目立ち、建物の分類別では医療・福祉施設が、商業施設に次いで2番目に多くなっています。厚労省は通知で介護事業者に対し、「自動ドアが定期的な点検や部品の交換が必要であることを認識し、保全点検記録を適切に管理する必要がある」などと注意喚起しています。 |
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消費者庁の「消費者安全調査委員会」が実施した自動ドアの事故に関する調査の結果がまとめられた。【鈴木啓純】
60歳代をピークとして高齢者の事故が目立ち、建物の分類別では医療・福祉施設が2番目に多いという。厚生労働省は今月、これらを踏まえ保全点検の取り組みなどを促す通知を介護関係団体へ発出した。
消費者安全調査委員会は2018年6月、自動ドアにぶつかった高齢者が大腿骨を骨折した事故をきっかけに調査を開始。全国自動ドア協会が収集した2015年度から2018年度のデータなどを基に、516件の事故分析を行った。
それによると、建物の分類別は多い順に、商業施設が36%、医療・福祉施設が14%、金融機関が14%だった。
事故は大きく「ぶつかる」「引き込まれる」「挟まれる」の3つに分けられ、全体の3分の2が「ぶつかる」。これを年代別にみると60歳代が最多(20%)で、全体の43%を60歳以上が占めていた。
厚労省は通知で介護事業者に注意を喚起。「自動ドアが定期的な点検や部品の交換が必要であることを認識し、保全点検記録を適切に管理する必要がある」などと呼びかけた。あわせて、「所有者・管理者がすべきこと」などが分かりやすく整理された資料も周知している。
出典:JOINT