2021.07.09
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介護施設のクラスター、減少傾向に 週ごとの発生件数が今年最少 厚労省調査

メディカルサポネット 編集部からのコメント

厚生労働省によると、全国の高齢者施設で発生した新型コロナウイルスのクラスターの週ごとの発生件数について、直近の2週は連続で10件台に留まっており、直近4週間の件数も今年最少となっていることがわかりました。高齢者や介護職のワクチン接種が進んできたことや、介護現場での感染防止対策の徹底も事態の好転に寄与しているとみられますが、一方で東京都などでは新規感染者数は顕著に増えており、変異ウイルスの広がりなど懸念材料も多く、介護現場の不安な状況は続いています。

 

 《 厚労省 》

 

今なお予断を許さない状況が続いている。ただ、現時点では減少傾向にあると言うことができそうだ。【Joint編集部】

 

厚生労働省は7日、全国の高齢者施設で発生した新型コロナウイルスのクラスターの件数が、今月5日までで計1735件にのぼったと発表した。

 

前週の6月28日時点からの増加幅は11件。今年に入って最も少なくなった。増加幅が10件台に留まるのは2週連続で、これも今年初のこと。直近4週間の件数も今年最少となっている。

 

 

高齢者や介護職のワクチン接種が進んできたことも影響している可能性がある。介護現場は感染を防ぐ対策の徹底に努めており、これも事態の好転に寄与しているとみられる。高齢者施設は重症化リスクの高い人が暮らしており、ここでのクラスターが減少する意義は大きい。

 

一方、東京都などでは新規感染者数が顕著に増えており状況はなお厳しい。田村憲久厚労相は7日の専門家会議で、「首都圏で感染が増えるとその後に全国へ波及していく」と警鐘を鳴らした。

 

インドで確認された変異ウイルス「デルタ株」の広がりも懸念材料。リソースも乏しいなか綱渡りを強いられる介護現場の不安が解消される日は、まだもう少し先になりそうだ。

 

※ ここでいうクラスター発生件数は、同一の場で2人以上が感染したとして報告された事例などを国が集計したもの。

 

 

出典:JOINT

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