2021.04.23
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若年も重症化、あらゆる世代が感染リスクの当事者
東京都がコロナモニタリング会議の専門家意見公表

メディカルサポネット 編集部からのコメント

東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議(第42回)が都庁で開かれ、「変異株によって40代から60代など、従来株よりも若い世代における重症化リスクが高まることも懸念される」と指摘しました。基礎疾患のある人、肥満、喫煙歴のある人は、若年であっても重症化のリスクが高いことを挙げ、人と人との接触機会の増加や変異株の影響等を考慮すると、ゴールデンウィークからの医療提供体制の逼迫が危惧されるといった見解を示しています。

  

 東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議(第42回)が22日、都庁で開かれた。公表された「専門家によるモニタリングコメント・意見」では、「変異株によって40代から60代など、従来株よりも若い世代における重症化リスクが高まることも懸念される」と指摘。基礎疾患のある人、肥満、喫煙歴のある人は、若年であっても重症化のリスクが高いことを挙げ、「あらゆる世代が、感染リスクの当事者であるという意識を持つよう普及啓発する必要がある」としている。【新井哉】

 

 コメント・意見では、21日時点の入院患者数について、前回(14日時点)は1424人であったが、21日時点で1606人と増加したと説明。「今後の感染状況の推計及び人と人との接触機会の増加や変異株の影響等を考慮すると、ゴールデンウィークからの医療提供体制の逼迫が危惧される」といった見解を示している。

 

 重症患者(人工呼吸器またはECMO使用)は前回よりも7人多い48人となっており、「N501Yの変異がある変異株の重症化率は従来株より高いとの報告もあり、その動向を注視するとともに、新規陽性者の増加を止め、変異株による重症患者の発生を防ぐ必要がある」としている。

 

 13日から19日までに、新たに患者29人が人工呼吸器を装着した一方で、18人が人工呼吸器から離脱した。人工呼吸器使用中に死亡した患者が5人いた。この期間に新たにECMO(体外式膜型人工肺)を導入した患者が1人いた。ECMOから離脱した患者はいなかった。21日の時点で、人工呼吸器を装着している患者48人のうち4人がECMOを使用している。

 

 重症患者の年代別の内訳については、70歳代が18人、60歳代が12人、40歳代と50歳代がそれぞれ6人、80歳代が3人、20歳代、30歳代、90歳代がそれぞれ1人となっている。

 

 

出典:医療介護CBニュース

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