2019.06.19
3

手足口病が九州で猛威、全7県で警報レベル
福岡県は過去5年間で最多の患者報告数

メディカルサポネット 編集部からのコメント

九州全県で手足口病が猛威を振るっており、さらなる流行の拡大が懸念されています。特にこの病気にかかりやすい乳幼児が集団生活をしている保育施設のような場では注意が必要です。乳幼児のおむつを交換する時には、排泄物を適切に処理し、流水と石けんでしっかりと手洗いする、タオルの共有をしない等、接触感染の予防に努めましょう。

手足口病は、子どもより大人の方が発疹の痛みが強く出るなど症状が重くなりやすいとされています。手足などに発疹が見つかったり風邪のような倦怠感や関節痛などを感じたりしたら、早めに医療機関を受診することも大切です。

   

 手や足などに水疱性の発疹が現れる手足口病が九州で猛威を振るっている。3日から9日までの1週間の1医療機関当たりの患者報告数は、九州全県で警報基準値を上回っており、福岡県では過去5年間で最多の患者報告数となった。長崎県は「さらなる流行の拡大」を懸念。5週連続で増えた佐賀県も警戒を強めており、手洗いの励行に加え、タオルの共用を避けて感染予防に努めるよう求めている。【新井哉】

 

 九州7県の中では、鹿児島の患者報告数が最も多く、前週比約6%増の14.02人。4歳未満が全体の9割近くを占めている。保健所管内別では、川薩が34.5人で最も多く、警報基準値(5.0人)の7倍近い報告数となっている。

 

 福岡の患者報告数は前週比約51%増の11.73人、佐賀は約51%増の11.26人、大分は約34%増の7.58人、熊本は約21%増の6.4人。長崎は5.27人で前週と比べて2倍近く増えた。宮崎の患者報告数は若干減ったが、警報基準値の2倍超の10.6人と多い。

 

 手足口病は、水疱性の発疹を主な症状とした急性ウイルス性感染症で、乳幼児を中心に夏季に流行することが多い。原因病原体はコクサッキーウイルスやエコーウイルス、エンテロウイルスなどで、感染から3―5日の潜伏期間後、口腔粘膜や手のひら、足の甲・裏などに2―3ミリの水疱性発疹が現れる。飛沫や接触によって感染する。

 

 

出典:医療介護CBニュース

この記事を評価する

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

TOP