2019.04.12
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麻疹患者増、都内の医療機関などで集団発生が続出
患者対応の大学病院職員が発症したケースも

メディカルサポネット 編集部からのコメント

またしても大学病院の職員が麻疹を発症したケースが報告されました。連続発生を早く断つことが急要です。医療関係者は麻疹に罹患していた患者に対応することが多いのでより一層の注意が必要です。国立感染症研究所は「医療機関での麻疹対応ガイドライン」にて、麻疹患者発生時の対応・医療関連感染予防対策を取り上げています。常にリスクヘッジを怠らないようご留意ください。

 

 東京都内の2019年の麻疹(はしか)患者報告数が、都内で前回流行した11年と肩を並べるペースで増えている。患者の増加に伴い、医療機関などでの集団発生が続出。麻疹に罹患していた患者に対応した大学病院の職員が麻疹を発症したケースもあり、救急外来などでの感染予防策の徹底が急務となっている。【新井哉】

  

 

 都によると、7日までの麻疹の患者報告数は44人。2月以降は、医療機関や企業などでの集団発生(同一施設内で2人以上発症)の報告が相次いでいる。このままのペースで患者が増えた場合、1年間で178人の患者が報告された11年と同じ規模となる可能性がある。

 

 病院の職員が院内で感染したとみられるケースもある。杏林大医学部付属病院(三鷹市、1153床)は3月20日、救急外来を受診した患者が麻疹に罹患していたことをウェブサイトで公表。4月2日には、遺伝子検査の結果と保健所の判断などを踏まえ、この患者に対応した職員1人が3月27日に麻疹を発症したことを明らかにした。

 

 こうした状況を踏まえ、同病院は、3月26、27の両日(いずれも午前8時から午後8時まで)に救命救急センター1階の1・2次救急外来での受診などの条件を満たした人に対し、医療機関を受診するよう呼び掛けている。受診時には、麻疹患者に接触した可能性のあることを事前に電話で連絡し、医療機関の指示に従うよう求めている。

 

 麻疹は空気感染するため、患者の個室管理などの感染予防策を徹底しなければ、1人の発症者から感染が広がる恐れがある。このため、都はワクチンを接種し、免疫をあらかじめ獲得しておくことを推奨。発熱や咳、鼻水、目の充血、発疹などの麻疹が疑われる症状がある場合はマスクをつけ、登園や登校、出社を控えるよう求めている。

 

 出典:医療介護CBニュース

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