2019.09.03
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水痘ワクチン、副反応疑い報告対象に「帯状疱疹伴う無菌性髄膜炎」を追加へ

メディカルサポネット 編集部からのコメント

水疱ワクチンとインフルエンザワクチンについて、接種後の副反応疑いを報告する基準を改正する省令案が9月中にも施行される見通しです。水疱ワクチンでは「帯状疱疹を伴う」ものに限り「無菌性髄膜炎」が追加されました。無菌性髄膜炎は、発熱、頭痛、意識障害などさまざまな疾患からなる複合的疾患概念ですが、接種との関連性が高いと報告された概ね全ての症例で帯状疱疹の併発が見られたためです。また数年~数十年を経て免疫力が低下した際に発症するため、報告期間に上限は設定されないとのこと。インフルエンザワクチンでは、38℃以上の高熱と共に重篤な皮膚症状を伴う「急性汎発性発疹性膿疱症」が追加されました。

     

厚生科学審議会の副反応検討部会は8月30日、水痘ワクチンとインフルエンザワクチンについて、接種後の副反応疑い報告基準を改正する省令案を了承した。9月中にも公布・施行される見通し。

 

水痘ワクチンでは定期接種後の報告を求める症状に「無菌性髄膜炎」を追加する。ただし、報告対象は帯状疱疹を伴うものに限る。報告期間には上限を設定せず「予防接種との関連性が高いと医師が認める期間」とする。医薬品医療機器総合機構(PMDA)に報告された症例の傾向を踏まえた対応。PMDAに無菌性髄膜炎と報告された概ね全ての症例では、帯状疱疹の併発がみられ、接種から数年以上経過していた。

 

インフルエンザワクチンでは、今年5月に行われた添付文書改訂を踏まえ、接種後の報告対象とする症状に、重症型の薬疹の1種である「急性汎発性発疹性膿疱症」を追加する。報告期間は接種後28日とする。

       

 出典:Web医事新報

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